もう答えは見えている……

雇用・失業・キャリア
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この動画は、AIによる雇用喪失が単なる誇張ではなく、すでに現実味を帯び始めているのではないかという問題提起である。GoogleのStitch、NvidiaのJensen HuangによるOpenClaw構想、自己改善に関与するAIモデル、自動運転や製造業の自動化などを例に挙げながら、AIが人間の生産性を高める補助ツールにとどまるのか、それとも最終的に人間の仕事そのものを代替していくのかを論じている。技術進化の速さを踏まえると、大規模な雇用移動は避けがたく、新しい仕事がそれ以上に生まれるという楽観論には懐疑的である、というのが動画全体の主張である。

The Writing Is On The Wall…
AI is starting to replace jobs… piece by piece.From Google’s new Stitch tool, to AI that can improve itself, to companie...

AIによる雇用喪失というテーマ

さて、今日は皆さんに、もう何度も耳にしているであろうことについて話したいと思います。AIによる雇用喪失です。
社会の上層にいる人たちの中には、ほとんどの仕事はもう実質的に終わりつつある、特にエントリーレベルの知的労働は厳しい、と語る人がいます。

一方で、AIは一部の仕事を奪い、業界全体を混乱させはするけれど、最終的にはそれによって新しい仕事のほうが多く生まれる、と言う人たちもいます。
もちろん、その中間の立場の人たちも大勢います。

でも、実際のところ何が本当なのでしょうか。
未来を正確に予測できる人なんていません。ただ、今週AIの世界で起きたことを見たあとでは、これがどこへ向かっているのかは、以前よりずっとはっきりしてきたように感じます。
では、見ていきましょう。

GoogleのStitchが示すもの

まずはGoogleからです。GoogleはStitchという新しいツールを発表しました。
見てのとおり、かなり話題になっています。

Stitchは、基本的にはAIデザインツールです。Google自身はこれを、あなた専用のバイブデザインパートナーと表現しています。
欲しいものを話しかけるように説明するだけで、しかも音声でも入力できて、完全なUIデザイン、プロトタイプ、さらにはアプリ全体のフローまで瞬時に生成してくれます。

しかも、単に何か一つを生成するだけではありません。
プロジェクト全体、スタイル、レイアウト、つまり文脈そのものを理解し、その上に積み上げるように作業を続けてくれます。まるで本物の開発者のようです。

舞台裏では、Stitchは実際には複数のAIエージェントやツールが連携して動いています。
画像、コード、テキストを同時にまたいで推論できるAIネイティブなキャンバスがあります。

さらに、キャンバス全体を理解する、より賢いデザインエージェントがあります。
文字どおり会話しながらデザインを進められる音声モードもあります。
そして、アイデアをほぼ即座にインタラクティブなものへ変えられる即時プロトタイピングもあります。

本当に、24時間365日使えるデジタルのグラフィックデザイナーのようなもので、あなたのアイデアを一瞬で実用的なコンテンツに変えてくれます。

ですから、以前ならデザイナーが何度も試行錯誤し、場合によっては開発者まで必要だった作業が、今ではAIを使う一人の人間によって、時間もコストも大幅に少なく実現できるわけです。

そして、まさにこれこそが、この製品が発表されたその日にFigmaの株価が急落し始めた理由です。
実際、GoogleでFigmaは何をする会社かと検索すれば、ウェブサイトやアプリ向けのユーザーインターフェースを作成し、プロトタイプ化し、引き渡すためのクラウドベースの共同デザインツールだと出てきます。
それは文字どおり、Google Stitchがやることそのものです。

つまりGoogleのこの一製品は、確かに注目は集めたものの、本来受けるべきほどには注目されていないかもしれませんが、要するに、この会社全体がやっていることをやろうとしているわけです。
しかもその相手は、従業員約2,000人を抱え、最近IPOしたばかりの、数十億ドル規模の上場企業です。
少しその意味を考えてみてください。

Jensen Huangが語るOpenClawの意味

それと同時に、NvidiaのCEOであるJensen Huangは、自分たちはOpenClawに全面的に賭けていると語っています。しかも、Nemo Clawという独自のセキュア版まで構築しているそうです。

Jensenは、OpenClawこそ次のオペレーティングシステムであり、あるいは次のコンピューターそのものだと考えています。
発表直後のAll-In Podcastでのインタビューでは、この瞬間が見た目以上にはるかに大きな意味を持っている理由を説明していました。
少し見てみましょう。

Cloud Codeは企業向けにしか提供されていませんでした。だから、外のほとんどの人たちは、OpenClawが出てくるまで、cloud codeについて何も見ていなかったんです。

OpenClawは、AIエージェントに何ができるのかを一般の意識の中に持ち込みました。
だからこそ、文化的な観点から見てOpenClawは非常に重要なんです。

そして2つ目の理由として、OpenClawはオープンでありながら、ある種の計算モデルを定式化し、構造化しているという点が重要です。それは、計算というもの自体を再発明しているんです。
そこにはメモリシステムがあります。
短期記憶のためのファイルシステムがあります。
それにスキルもあります。

今、スキルと言いましたか、それともスケールですか。
スキルです。
理論上はスケールもありますけどね。ええ、スキルです。

まず最初に、それにはリソースがあります。
リソースを管理します。
スケジューリングもします。

そうですね。
cron jobsもできます。
エージェントを立ち上げることもできる。
タスクを分解して、問題を引き起こし、そして解決することもできる。
つまりスケジューリングがある。
I/Oサブシステムもある。
入力ができる。出力もある。WhatsAppにも接続できる。
さらに、skillsと呼ばれる複数種のアプリケーションを実行できるAPIもあります。

その4つの要素が、根本的にコンピューターを定義するものなんです。
だから、私たちが今手にしているものは何か。
それは、史上初めてのパーソナル人工知能コンピューターなんです。

しかもオープンソースです。
本当にどこでも動きます。
つまり、これこそが、今後の計算環境における設計図であり、現代の計算におけるオペレーティングシステムなんです。
そして、文字どおりあらゆる場所で動くことになるでしょう。

AIは道具なのか、それとも使用者そのものになるのか

今の言い方に注目してください。
彼はOpenClaw、つまり実際の記憶を持つマルチモーダルなAIエージェントのようなものを、現代のコンピューター、あるいはAIコンピューターそのものと見なしているのです。

この枠組みで考えるなら、必ずしも人間を置き換えるという話ではありません。
むしろ人間を強化するものだ、ということになります。
だからこそ彼は企業向けにNemo Clawというセキュア版を作っているのです。

とはいえ、ここでもやはり重要なのは、どう捉えるかです。
AIを、あなたの新しい道具、新しいオペレーティングシステム、あなたをより生産的にするもの、つまりテクノロジーがいつもやってきたことをする存在として見ることもできます。

でも別の見方をすれば、コンピューターそのものが、ゆっくりと使用者へ変わりつつあるとも言えます。
なぜなら、計画し、推論し、道具を使い、物事を記憶し、実際にタスクを実行できるものが現れたとしたら、人間にはいったいどんな優位性が残るのでしょうか。

これまでのコンピューターは、常に私たちを必要としていました。
私たちがクリックし、タイプし、何をするべきかを逐一指示していました。
でも、これは違います。
これは、文字どおり自律的に物事を実行できるシステムです。

そこを論理的に考えて、少し常識を使ってみれば、AIは根本的に違うものだとすぐに分かります。
ただの道具ではありません。

自己改善するAIという次の段階

さらにそこへ、AIが文字どおり自己改善しているという事実が加わります。
結局のところ、AIの本質はソフトウェアです。
そして、それを構築するにはソフトウェアエンジニアが必要です。

でも皆さんも知っているように、AIはすでにソフトウェアを作るのがかなり得意です。
そして、それこそがAI自身を構成しているものでもあります。
つまり理論上、AIは自分自身を作れるわけです。

そしてMiniaxは、まさにそのことを主張する最新のAI企業です。
彼らの新しいモデル、Miniax M2.7は、モデル自身の進化に深く関与した最初のモデルだとされています。

ベンチマークを見ると、コーディング面でもかなり競争力があります。
私はその理由はそこにあると思っています。
彼らが言っているのは、訓練中にモデルそのものが自己改善を手伝っている、ということだからです。

このモデルはフィードバックを集めることができ、自分自身の評価テストを作ることもできる。
そして、その結果を使って、自分のアーキテクチャやスキル、あるいは記憶を時間とともに改善していける、というのです。

つまり、いわば道具と呼ばれているものが、自分自身も使え、さらに他の本物の道具も使えるだけではありません。
それどころか、その道具自身が、時間とともに文字どおり自分をより優れたものへ変えていくのです。

そして、ここでもまた論理的に考えると、それが最終的に私たちを置き換えない未来を想像するほうが難しくなってきます。

自動運転と現場データ収集の現実

自動運転車は、もうすぐそこまで来ています。
場合によっては、すでにここにあると言ってもいいかもしれません。
アメリカだけでも、それによって何百万もの仕事が消えることになります。

しかも、よく見てみると、それを強く推し進めているのはUberです。
Uberは今、自社向けの自動運転フリートを構築するために、Rivenなどへ出資しています。

そしてDoorDashもあります。
DoorDashは今、日常的な作業をしている自分自身を撮影するよう人々に報酬を支払い、その映像を直接AIシステムの訓練に使っています。

ドライバーたちは、そうした作業を行って記録することで追加収入を得られるようになっています。
そしてDoorDash自身の直接の言葉を借りれば、このデータはAIやロボットシステムが物理世界を理解する助けになるそうです。

つまり、もう隠そうとすらしていないのです。
正直、これはAmazonの配達用メガネを思い出させます。
あのとき彼らは、ドライバーがルートを把握しやすくなり、より効率的に働けるようになるためだと説明していました。

でも実際には、これは自律型配送システムのための現実世界の訓練データを集める手段に、ずっと近いように見えます。
実際、彼らは空間データを文字どおり追跡していたのですから。

Jeff Bezosと製造業自動化構想

さらに一歩進めると、今週、Jeff Bezosが製造業を買収して自動化するために1,000億ドルを調達しようとしていると報じられました。

彼は新しいファンドのために1,000億ドルを集めようとしていて、そのファンドは実質的に製造企業を買収し、その後AIを導入して自動化を加速させることを目的としているそうです。
よく考えると、これはかなりとんでもない話です。

彼は単に工場を自動化したいのではありません。
まず工場を買い、そのあとで自動化したいのです。

人間は仕事をしているのではなく、代替システムを訓練しているのか

こうした流れ全体を見ると、あるパターンが見えてきます。
人間はもはや単に仕事をしているだけではありません。
やがてその仕事を置き換えるシステムを訓練する手助けまでしているのです。

今の私たちは、こうしたシステムと並んで働きながら、同時にそれらに自分たちの仕事のやり方を教えている、そんな奇妙な時代にいます。

もちろん、それによって私たちの生産性は高まり、新しい機会も生まれています。
ですが同時に、それらはあらゆることを単独で実行できるほどの能力を急速に獲得しつつあります。

AIとチェスの歴史が示すもの

これは、AIとチェスの関係に少し似ています。
最初のうちは、明らかに人間のほうが強かったのです。
ところが1990年代ごろになると、AIは世界チャンピオンに挑み、実際にGarry Kasparovを打ち負かせるほど強くなりました。

そのあと短い期間だけは、Kasparovのような世界チャンピオンでも、AIを補助として使えばまだ対抗できました。
でも、その後まもなく、人間がAIと組んでもAIには勝てなくなり、むしろ人間がいることで性能を下げるだけになってしまいました。

そして今や、AIはチェスをはるかに超え、Goのようなさらに複雑なゲームすら超えて、ソフトウェア開発者のような、現実に経済的価値を持つ仕事の領域へ入ってきています。

仕事の未来と雇用の大規模移動

だからこそ、Goldman Sachsによれば、世界全体で約3億の仕事がAI自動化の影響を受けうるとされています。
さらにアメリカだけでも、AIは全労働時間の25%を占める作業を自動化しうるのです。

ですから、もう流れは見えています。
今見てきたことをすべて踏まえると、大規模な雇用移動が起きないと考えるほうが難しい。
そして、その先にどんな新しい仕事が実際に生まれるのかを見通すのは、なおさら難しいのです。

AIが、置き換える仕事より多くの仕事を生み出す可能性が絶対にない、と言いたいわけではありません。
ただ、それはかなり起こりにくそうだ、と言っているのです。
特に、すべての進み方がこれほど速いのですから。

この議論は今もっとも重要なものの一つかもしれない

とはいえ、いつもどおり、皆さんがどう思うかを知りたいです。
これは議論を呼ぶテーマですし、推測もたくさん飛び交っています。
でも正直に言って、今の私たちが交わすべき会話の中でも、これは最も重要なものの一つかもしれません。

私たちが話しているのは、経済、雇用市場、さらには社会全体の仕組みそのものを根本から作り変えかねないことです。
ですので、ぜひ下で皆さんの考えを書いてください。
まだでしたら、チャンネル登録をしてコミュニティにも参加してもらえるとうれしいです。

そしていつもどおり、また次の動画でお会いしましょう。

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