進化生物学者リチャード・ドーキンスによる講演で、生物の遺伝子を「古代世界を記述した書物」として捉える革新的な視点を提示している。生物の外見や行動に刻まれた進化の痕跡から、その祖先が生きた環境を読み解く方法論を詳述し、将来的にはDNA解析によって過去の生態系を復元できる可能性を論じている。さらに、利己的遺伝子理論の発展として、遺伝子間の協力関係やミーム理論、延長表現型の概念を通じて、進化の本質的メカニズムを包括的に解説した内容である。

- 美しいホールでの講演開始
- 遺伝子という書物について
- 時間旅行者になれるアイデア
- 逆設計プロセスについて
- 水生適応と偽遺伝子
- 収束進化の魅力的な例
- クジラの驚くべき系統関係
- 分子証拠の力
- DNA配列解析への期待
- 協力する遺伝子としての利己的遺伝子
- 協力的遺伝子の概念
- 遺伝子の生態学
- 縦方向伝播の寄生虫
- 友人の心配と詩的想像力
- ミームという概念の誕生
- 普遍的なダーウィン的生命
- 他の惑星でのダーウィン的生命
- 言葉としてのミーム
- ミームの拡散メカニズム
- 将来の研究への影響
- 反対理論について
- 遺伝子の因果的影響
- 拡張表現型の概念
- 寄生虫による宿主操作
- 拡張表現型としての宿主操作
- 歌による操作と詩的表現
- イラストレーションとの協力
- パリンプセストとしての本
- 質疑応答の開始
- CRISPR技術の倫理について
- エピジェネティクスについて
- 生物学教育について
- 最も美しい科学的発見
- 医療が進化に与える影響
- ダーウィンとの対話
- 最近のミームと科学者の未来
- 人類進化への介入
- AIと生物学への応用
- 講演の終了
美しいホールでの講演開始
ほんま、これは最高のホールやな。わしが今まで講演したホールの中でも一番美しいホールやと思うわ。めちゃくちゃ素晴らしいな。ほんまに美しい。それでは始めようか。
もし必要やったら水も用意しとるで。実は前回エディンバラで大きなホールにおった時の話なんやけど、会議の後の宴会があってな、人々がテーブルから立ち上がって、ホールの端の方に行って、大笑いして戻ってくるんや。何やろう思って、一人ずつ順番に行っては大笑いして戻ってくる。
それで最終的にわしも立ち上がって見に行ったんや。そしたらホール全体が要人の胸像に囲まれとったんや。市長とか、何て言うんかな、Lord proviceとかそういう感じの、めちゃくちゃ威厳のある髭生やした人やら禿頭の人やらの胸像があってな。それがちょっと混乱しとって、要人の一人が間違った台座に置かれとって、「風呂から出てくるヴィーナス」って書いてあったんや。
遺伝子という書物について
明らかに今夜はあんたの本について話すんやけど、最初にこの本のタイトルを聞いた時、わしが関わっとる分野に注意を向けたんかなと思ったわ。最初に頭に浮かんだのはそれやったけど、全然そういう話やないねんな。
それで、わしは最初の一文がめちゃくちゃ気に入っとるんや。美しいと思うねん。「あなたは一冊の本であり、未完成の文学作品であり、記述的歴史のアーカイブである」って書いてあって、生物を古代世界を記述した書物に例えとるんや。読み方さえ分かれば、な。この本の核心的なメッセージについて話してくれへんか。
血液サンプルや唾液サンプルがこんなに多くのことを教えてくれるなんて、誰も予想できへんかったやろうな。同じように、昔ながらの指紋も、刑事が使うようなやつもな。
どれだけの情報が隠されとるか、読まれるのを待っとるかっていうのは驚くべきことや。動物は自然選択されとるし、動物の詳細な完璧さは非常に印象的やから、特に動物の外側の殻、動物の皮膚を見た時に、カモフラージュされた動物は本当にその環境、というよりもその祖先の環境が背中に描かれとるように見えるんや。
木の樹皮に止まっとる蛾みたいなもんで、背中に美しい樹皮の絵が描かれとる。その祖先の自然選択によって描かれたんや。この環境の詳細で完璧な絵は、動物の外側の皮膚だけに限られるはずがないんや。動物の内側の細部全体に浸透しとるはずや。内側の分子一つ一つ、遺伝子一つ一つが、将来の動物学者によって読まれるべきもので、動物の祖先が生きとった環境を読み取れるはずや。そやから自然選択は外側だけやなくて内側にも描いたんや。
時間旅行者になれるアイデア
わしはこのアイデアが時間旅行者みたいになれるっていうのが気に入っとるんや。
その通りや。
それで振り返って、生物が生きとった過去の世界を理解しようとすることができるんや。あんたが言うように、カモフラージュでそれが見えるし、動物を見た時に見えるんや。でもあんたが話しとるのは、それが実際にわしらのDNAに書かれとるっていうことやろ。
そうや。
わしは少し詐欺師みたいな気分やねん。今はまだできひんからな。今日では動物の外側の皮膚でそれができるけど、将来はDNAでできるようになるやろう。
わしは遺伝学者として、多くの人が理解してへんことがあると思うんや。わしらはまだDNAが何をするか、どうやって生物のDNAを読むかについて多くのことを知らんし、DNAを読むことはできても、それが全部何を意味するかは必ずしも分からへんのや。
そやから遺伝学は飛躍的に進歩して、発生学は遅れをとっとる。より困難な問題やからな。
そうや。この本でわしが気に入ったもう一つのことは、科学者が動物の特徴を逆設計することで、これらの祖先を形作った環境を明らかにし、生物が今どう見えるかで過去の世界を見ることができるって話しとることや。解剖学的レベルでも分子レベルでもな。
逆設計プロセスについて
あんたが詳しく説明しとる逆設計プロセスについて話してくれへんか。この本には章があるんや。
まあ、逆設計の中には結構明らかなもんもあるで。サーベルタイガーの頭蓋骨を見るだけで、それが肉食動物やって分かるやろ。動物の腸を見ても同じような事が言えるんや。
短い腸やったら、たぶん肉食動物や。めちゃくちゃ長い腸で複雑な側道があったら、たぶん草食動物や。そういうことや。わしはそれについての章も書いとる。でも繰り返しになるけど、将来の動物学者、わしは彼女を「未来のソフィア」って呼んどるんやけど、遺伝子でそれができるようになるやろう。
それで、まだやられてへんけど、こんな風に機能するかもしれへんっていう一つの方法があるんや。医学研究者が使うGWASかGWASか、どう発音するか分からんけど、とにかくそういう技術があるんや。特定の病気を持っとる人全員と、その病気を持ってへん人全員を調べて、病気を持っとる人が持ってて、持ってへん人が持ってへん遺伝子を見つけようとするんや。
それはもっと洗練されとるけど、誰がその遺伝子を持ってて病気になっとるか、誰が持ってへんかを統計的に見て、病気に対する遺伝的感受性を特定するんや。わしの提案は、わしがIGWASって呼んどるもんで、種間ゲノム全体関連研究っていうんかな。例えば、水中に住んどるか水に入る動物全部を取り上げるんや。水に入る哺乳類を取ってみよう。
ビーバーがおるし、水トガリネズミがおるし、ヤポックっていう水生オポッサムみたいなんがおるし、水生テンレックもおる。それらを陸に住んどる同等の動物と比較するんや。そして水生動物全部が共通に持ってて、陸生動物、できれば砂漠の動物が持ってへん遺伝子を探すんや。
そやからGWASと同等のことをやるんやけど、種間でやるんや。これは機能するはずやと思うし、若い動物学者にやってもらいたいんや。わしはもう年取りすぎてできへん。
水生適応と偽遺伝子
これは本当に天才的なアイデアやと思ったで。あんたが言うように、全部水生の動物と陸生の動物、そしておそらく飛行する動物を取れば、他の動物が持ってへん、彼らが共通して持っとるゲノムの小さな部分を探すことができるやろう。でもわしらにはおそらく、あんたがこの本で話しとる偽遺伝子があるやろう。わしらは皆最終的には水生生物に戻るから、水生環境からの遺伝子が他の動物にも見つかるかもしれへんし、それを探すこともできるやろう。
例えば遺伝子があるんや。エコロケーション、コウモリとクジラと歯クジラ、イルカは反響を使って道を見つけるんや。
コウモリと歯クジラの場合、それはめちゃくちゃ洗練されとる。実際に耳で見とるって言えるぐらいや。自分の鳴き声からの反響をそんなに詳細に分析できるから、見ることに相当するんや。反響によって構築された世界のモデルを持っとるはずや。
そしてコウモリと歯クジラが共通して持ってて、他のもんが持ってへんタンパク質、そして遺伝子があるんや。そういうもんをわしらは探しとるんや。
収束進化の魅力的な例
この本では素晴らしい例をたくさん使っとるな。様々な生物の進化史の詳細がめちゃくちゃ豊富で、それらを使って特定の適応を説明して、彼らが受けとった進化的圧力を反映させとる。
あんたは収束進化について話しとる。関係ない動物が同じような特徴を発達させることや。エコロケーションみたいなやつな。遺伝子書物が特に魅力的な洞察を提供する生物で、あんたのお気に入りの例はあるか。もしくは、ゲノムについて知りたい生物はあるか。
わしはエコロケーションがめちゃくちゃええ例やと思う。この本には、威嚇ディスプレイをする鳥全部の写真があるんや。それはかなり驚くべきことやねん。威嚇ディスプレイは、タゲリやチドリみたいな地面に巣を作る鳥によってなされるんや。成鳥がキツネみたいな捕食者を巣から誘い出すんや。
そやから、翼の一つを折れたみたいに突き出して、巣から離れるように跛行するんや。捕食者を巣から誘い出すねん。捕食者は翼が折れたと思うから、最後の瞬間に飛び立つんや。
どの種でもそれをすることが十分驚くべきことやのに、地面に巣を作る鳥の異なるグループで何十回も独立して、収束的に進化したんや。鳥全体の系統樹の写真があって、威嚇ディスプレイが発生した場所を赤で示しとる。この系統樹全体に分布しとるんや。数えてへんけど、鳥の異なるグループで20回か30回は独立して発生したはずや。わしはそれについてIGWASをやってみたいんや。独立して収束的に進化したこの行動をする鳥たちが、共通の遺伝子を持っとるかどうか見たいんや。それは素晴らしいやろ?
それは驚くべきことやな。わしが非常に魅力的やと思ったことの一つは、クジラやった。クジラについて、進化の木でクジラがどこに位置するかを知らんかった。わしは知っとくべきやったんやけどな。
クジラの驚くべき系統関係
そやから最初にこれを聞いた時、20世紀後期に発見された比較的最近のことやけど、イルカを含む全てのクジラが実際に偶蹄目やっていうことが分かったんや。牛、羊、ラクダ、キリンファミリーのど真ん中から出てきたんや。実際にはカバに最も近い関係にあるんや。
カバの最も近い親戚は、明らかに別のカバやけど、それ以外では、カバではないカバの最も近い親戚はクジラなんや。全てのクジラや。
誰がそんなことを予想できたやろか。これは今では絶対に確実や。分子的証拠は絶対に明確や。クジラとカバの共通祖先は、偶蹄目のど真ん中、偶蹄有蹄動物のど真ん中におるんや。
全ての偶蹄目に関係しとるって言えるんやったら一つのことやけど、全ての偶蹄目があっちに行って、クジラがこっちに行くんやない。分蹄有蹄動物のど真ん中、蹄の割れた動物のど真ん中におるんや。彼らは割る蹄を持ってへんけど、それでも彼らに関係しとるだけやなくて、ど真ん中におるんや。
分子証拠の力
そんなことは絶対に予想できへんかったし、それは分子的証拠から来たんや。わしが思うに、今日わしらが持っとる素晴らしいことの一つは、明らかに今まで、もしくは過去数十年まで、人々は形態学だけを見て、動物がどう関係しとるか、どう進化したか、その系統樹について理解しようとしとったんや。最近では、その分子的証拠を加えることができるんや。これはもちろんわしにとってめちゃくちゃ興奮することや。
そうや。ある意味、それがこんなに強力なのは驚くことやない。形態学では少しの特徴しかないのに対して、分子生物学では、タンパク質でもDNAでも、大量の証拠があるからや。それは文字やから。文学やねん。
そやから本当に定量化できるし、共通のDNA塩基の数を数えることができるんや。
そうや。
それは形態学ではできへんことや。形態学では、まあ、かなり似とるって言えるけど、実際に水も漏らさないような方法で数えることはできへん。
これはわしが人間でやっとることで、今では種でやられとることやな。
DNA配列解析への期待
あんたが配列を、DNA配列をやってもらいたい特定の種はあるか。木のどこに適合するかを見るために。
それについてはよく分からん。今日では、DNA配列を取るのはめちゃくちゃ速くて安いから、全部やってしまうのにそう長くはかからへんやろう。
そうやな。
そやから「ああ、彼らがどこに適合するか知りたい」って思う動物や生物はおらへんのか。クジラのことは完全にわしを驚かせたからな。
そういう大きな驚きがまだ来るかどうかは分からん。ヤツメウナギとヌタウナギは、脊椎動物やけど、まだ魚やない、みたいなもんや。それらはわしが確信しとるけど、もうやられとるやろう。やられとるかもしれへん。
彼らが木のどこに適合するかを見るために。あんたは、わしが学部生の時に『利己的な遺伝子』を読んだのを覚えとる。わしがやっとったコースで推奨されとった本の一つやった。あんたはそれを出版してからもう50年近く経っとるんや。進化と選択が分子レベルで起こるっていうことは、一般の人々によってまだ広く理解されてへんと思う。これがあんたがこの遺伝子で話しとることや。
協力する遺伝子としての利己的遺伝子
あんたは利己的遺伝子が協力する遺伝子って同じように呼ばれてもよかったっていうことについて話しとる。それは実際に、異なる生物で協調して働いとる遺伝子の集合体やからや。最初の文と同じように本当に美しいけど、あんたは最後の文も持っとる。「あなたは、時間旅行をするウイルスの大きな沸騰する奮闘する協力体の化身である」って。
また詩的やな。突然エイリアンに乗っ取られたような気分になったで、正直に言うと。でも本当に魅力的や。それについて話してくれへんか。これは本の最後の部分であんたが話しとることで、単一の遺伝子やなくて、協調して働く大量の遺伝子のことやろ。
そうや。
協力的遺伝子の概念
その最後の章は、本を批判してくれた友人の一人が心配しとった章や。彼女はその章を削除したがっとった。わしはそれを本の「尻尾の棘」って呼んどる。協力的遺伝子は比較的簡単や。わしは何年もそれについて話しとる。
わしの生命観では、わしらは自分らの生存のために遺伝子によって作られた生存機械や。そやから各身体、各動物の身体は機械、その中に乗っとる遺伝子によって作られた一種のロボット機械や。もし身体が生き残って繁殖すれば、その中に乗っとる遺伝子が生き残るんや。そやから自然選択は身体を作るのが上手い遺伝子を好むんや。
でも遺伝子は一つだけで身体を作ることはできへん。身体は身体内の全ての遺伝子の途方もない協力的努力によって作られなあかん。それは種内の全ての遺伝子を意味するねん。種は遺伝子が再配列され、混ぜられ、かき混ぜられる単位やからや、有性生殖で。
そやからあんたの中の全ての遺伝子は、種である遺伝子プールの他の全ての遺伝子と協力しなあかんかったんや。種の全ての遺伝子、遺伝子プールは使うのにめちゃくちゃええ言葉や。遺伝子プールは使うのにめちゃくちゃええ表現やねん。水のプールをかき混ぜるのと同じやから。有性生殖は遺伝子プールをかき混ぜるんや。
そやから個々の身体は、遺伝子プールの遺伝子のランダムな和やない、サンプルや。そやから遺伝子は遺伝子プールの他の遺伝子と協力するのが上手くなければあかん。世代を通して行進する時に、連続する世代で互いに出会い続けるからや。
そやから遺伝子が働かなあかん主要な生態学、遺伝子を囲んで生き残らなあかん主要な環境は、遺伝子プール内の他の遺伝子、種内の他の遺伝子や。
遺伝子の生態学
そやからわしら生物学者は動物の外側を見て、これは砂漠の動物やとか、これは海洋動物やって言う傾向があるけど、それがわしらが考える生態学や。でも遺伝子の生態学のもっと重要な部分は、遺伝子プール内の他の遺伝子なんや。
そやからそれが協力的遺伝子で、比較的説明しやすいことや。ウイルスについての話、尻尾の棘はもっと難しい。
自分に問いかけてみると、寄生虫について考えてみ。二種類の寄生虫がある。一種類の寄生虫は、くしゃみで外に出されて次の犠牲者に吸い込まれるとか、咳で外に出されて次の犠牲者に吸い込まれるとか、下痢で排出されて水供給に入って、汚染された水が次の犠牲者に飲まれるとか、横に広がることで未来に入ろうとする。それが横方向に広がる寄生虫や。
でも寄生虫が未来の自分を得る別の方法があるんや。現在の犠牲者の配偶子、卵に感染することやねん。
そやから現在の宿主から次の宿主、次の犠牲者に移る願望を持つ細菌やウイルスについて考えてみると、縦方向に、横方向やなくて縦方向に、宿主の次の世代、宿主の子供に移ることやな。その寄生虫が現在おる現在の宿主の身体に影響を与えることができる限り、それは宿主自身の遺伝子とまったく同じものを欲しがるやろう。
縦方向伝播の寄生虫
宿主自身の遺伝子は全て、現在の宿主、現在の身体に一つのことに集中してほしいと望んどる。それは生き残って、それから繁殖することや。そやから遺伝子プール内の遺伝子についての全ては、現在の個体の生存と子供の生存、子孫の生存っていうこの目標に集中しとるんや。そやからええ親でなければあかん。
性的に魅力的でなければあかん。巣作りが上手くなければあかん。それらは全て、自分の遺伝子を受け継ぐために必要なことや。
今度は、宿主の世代を縦方向に通って受け継がれるウイルスや細菌の立場に身を置いてみ。それはまったく同じものを欲しがるんや。
子孫に受け継がれる宿主がいなければ、宿主が性的に魅力的であることを望む。明らかに宿主が生き残ることを望む。宿主がええ巣作り者であることを望む。宿主がええ親であることを望む。
そやから、協力的遺伝子を協力的として際立たせるものは、世代を縦方向に受け継がれるウイルスや細菌にも同じように適用されるんや。
そやから、わしらの全ゲノムはウイルスの協力体やっていう詩的な思いつきが生まれるんや。その中には実際にゲノムに移住したウイルスもある。でもわしはそれらについて話しとるんやない。それらは明らかにわしが言うとることに沿っとる。
わしは全ての遺伝子について話しとるんや。あんたがわしが持っとるちょっと変わった考え方を受け入れるなら、ウイルスと同等やと考えることができる遺伝子のことを。
友人の心配と詩的想像力
なんで友達はこの章を心配したんや?
彼女はわしがウイルス学の科学に貢献しようとしとると思ったからや。でも実際はそうやなかった。わしは本当にウイルスが何を意味するかっていう詩的想像力に貢献しようとしとったんや。
あんたに少し実存的危機を与えるか?わしがこれを読んどって「なんてこった、わしは単に受け継がれていくウイルスの集合体にすぎへんのか」って思ったからな。
それも彼女が心配した部分やったかもしれへん。でも次の話に移らせてもらうで。
ミームという概念の誕生
あんたは『利己的遺伝子』が出た時に、アイデアの文化的伝達についてミームっていう用語を作ったな。これは明らかに時間と集団における遺伝子の伝達に類似しとる。その本を書いた時、ミームっていう言葉がこんなに大きくなるって想像しとったか?
それは間違った方向に大きくなったな。わしのミームについてのポイントは、進化についてより一般的な意味で話す時に考慮しなければならん複製実体として、DNAについて特別なものは何もないっていうことやねん。
わしは『利己的遺伝子』っていう本について信じとる。ところで、出版社から50周年記念のために新しい序文を書くようにプレッシャーをかけられとるんや。そやからわしが言おうとしとることは、この本は50年前に書かれたけど、100年前にも書けたはずやっていうことや。
1930年代のネオダーウィン総合説から論理的に続くものやから。人々が進化で実際に起こっとることは、遺伝子プール内の遺伝子の差別的生存やっていうことを最初に理解した時やな。いくつかの遺伝子は遺伝子プールでより多くなり、その対立遺伝子はより少なくなるんや。
普遍的なダーウィン的生命
それを理解したら、わしがやったように遺伝子を擬人化して、自分の繁殖成功を最大化しようとする遺伝子の立場に身を置いて考えろって言うと、全部が続くんや。わしがこの50周年版のエピローグになるであろうもので言おうとしとることは、この本は生命のある宇宙のどの惑星でも書けたはずやっていうことや。
わしが信じて、首を突っ込んで前に言ったことは、生命があるところならどこでも、それはダーウィン的生命でなければならんということや。生命が発生する他の方法はないんや。そやから生命のある惑星では、それはダーウィン的やろう。
それは自己複製実体がなければならんということを意味する。あんたはかなり予測できると思うで。遺伝学を持たなければならんし、その遺伝学はデジタルでなければならん。デジタル遺伝学だけが、進化の基礎を提供する仕事をするのに十分高い忠実度を持っとるからや。
そやからわしらはDNAだけやなくて、自己複製するものなら何でも、自己複製実体が複製される確率に何らかの力を及ぼす自然選択進化について話す必要があるんや。
それはまさにDNAがやっとることや。発生学のプロセスを通じて自分自身の複製を確実にする力を発揮するんや。成功する遺伝子は、発生学にええ影響、身体に発生学を通じてええ影響を与える遺伝子や。
ええっていうのは、遺伝子自身にとってええっていう意味やけど、それは前に出した協力的遺伝子の議論のために、ゲノム内の全ての遺伝子にとってええことを意味する傾向があるんや。
他の惑星でのダーウィン的生命
そやから他の惑星でも、もし他の惑星に生命があるなら、わしはあると賭けるけど、もし他の惑星に生命があるなら、それはダーウィン的生命やろう。デジタル遺伝学を持つやろうけど、DNAやないやろう。DNAである可能性は非常に低くて、何か別のものやろう。
それを生き生きと表現するために、わしはDNAとはかなり違うものを考えたかったんや。そしてわしはミームを思いついたんや。それは文化的継承の単位や。
わしは「他の惑星に行く必要はない。この惑星でわしらの顔を見つめとる新しい複製子があるかもしれん」っていう表現を使ったと思う。ミームは文化的継承の単位なんや。服のファッションみたいなもの、学校での流行みたいなもの、わしらは皆学校時代を覚えとると思うけど、特定の種類のおもちゃや特定のゲーム、もしくは特定のスラングの言葉の流行があったやろう。その学校が持ってて他の学校が持ってへんようなもんとか。
後ろ向きの野球帽は、わしの最も嫌いな例の一つや。それは感染性や。コピーされるんや。
コピーされるもの、流行病みたいに広がるものは何でもや。学校の流行は同じ学校を通じて麻疹の流行と同じように広がるんや。
今日ではそんなことはないけど、ありがたいことに、でもインフルエンザの流行やな。疫学者が学校みたいな環境を通じてウイルスの広がりについてやるのと同じような疫学的研究ができるんや。
言葉としてのミーム
それから言葉、基本的にみたいに何の意味もない言葉。基本的にっていう言葉はしょっちゅう出てくるな。
文字通りっていうのももう一つの言葉や。全く何の意味もない。ところで、わしが日本に行った時、人々がアノーアノーアノーって言うのをずっと聞いとったから、日本人にアノーって何の意味かって聞いたんや。そしたら「とにかく」って意味やって言われた。
そういう言葉は実際にあるんや。実際はわしは全ての言葉がミームやと思うけど、考えやすい明らかなのは基本的にみたいなもんや。
ミームが広がることに疑いはない。疫学は研究できる。実際に研究されとる。もっと興味深いのは、類推を適切に生き生きとさせるために、いくつかのミームは高い生存価値を持たなあかん。高い拡散性を持たなあかん。
それらを持つ個人がより良く生き残るようになるという意味である必要はないことに注意してや。それは遺伝子についても同じや。遺伝子が身体にええ影響を与えるから広がるとは必ずしも言わん。大部分はそうやけど、そうやないのもある。純粋に遺伝子自身のために良い影響を与えるから広がる遺伝子もあるんや。
分離歪曲因子っていう遺伝子があって、それらは実際に身体にええ影響やなくて、配偶子に入りやすくするっていう影響を与えるんや。
あんたが知っとるように、配偶子を作るプロセス、精子と卵を作る減数分裂は、どの遺伝子も各配偶子に入る確率がちょうど50%になるように設定されとる。でも分離歪曲因子っていう特定の遺伝子があって、その表現型効果は配偶子の生産を偏らせることや。そやから公平な分配である50%よりも配偶子に入りやすくなるんや。
ミームの拡散メカニズム
そやから彼らは取引を偏らせて、陰険で犯罪的な手段でより速く広がるんや。同じようにミームの場合でも、ミームが広がるのは、それを広める個人にとってええからやと言う必要はないんや。特定の服のファッションを使うことが個人として利益になるとは誰も言ってへん。そうかもしれんけど、類推が成り立つためには、それ自身に利益になりさえすればええんや。
そやから後ろ向きの野球帽は、それ自身が広がることによって広がるんや。それが個人に利益をもたらすと言う必要はないんや。
そやからミーム学の科学は、流行みたいなもの、言葉みたいなもの、ファッション、髪型のファッションみたいなもののミームの拡散性を調べることやろう。
ミーム学の科学があるし、ミーム学のジャーナルもあると思う。協力的遺伝子と同じように協力的ミームについて話すこともできる。協力、相互適合性のために広がる協力的遺伝子があるように、協力的ミームについても同じことが言えるし、わしは組織化された宗教をミーム複合体やミーム複合体として考えることができると提案したんや。
そやから死後の生命を信じるミームみたいなものは、特定の教会に属する他のミームと協力して広がるんや。もしあんたが自分の宗教から離れたら殺されるっていう信念のミーム。それは明らかにそれ自身にとって高い生存価値を持っとる。
それがミーム複合体の一部になり得るんや。それがミームの話や。
それから今ではインターネットミームっていうものがあって、それは部分集合で、キャプション付きの写真みたいに見える。それは確かに適切な方法で広がって、ミームとして定義されるのにふさわしいんや。そして実際に、それらの中には高い拡散性を持つものもある。
高い生存価値を持つものもある。その範囲では良いんや。良くないのは、それが唯一の種類のミームやと思う人がいることや。
トランプは今ミームでわしらをたくさん助けてくれとるやろ?彼からたくさんもらっとる。
わしは言わん。
将来の研究への影響
あんたはもう50年近く書いとる。進化生物学と遺伝学において、あんたの本で提示されたアイデアが将来の研究にどう影響することを望んどるか?あんたは少し触れとるけど、種間のようなことをやるこのアイデアについて話した。他に何かあるか?
わしは生物学者がこの方法で考え続けることを望んどる。全員がそうするわけやないし、ある生物学者の一部からはかなり実質的な反対があるからや。『遺伝子による死者の書』には反対について論じる章があるんや。
わしは彼らが誤解しとるからやと信じとる。そやからわしは彼らが減少する集団になることを望むやろうな。今日ここにも何人かおるかもしれん。
反対理論について
これらの反対理論について話してくれへんか。あんたは話しとるから。
わしのオックスフォードの同僚の一人、デニス・ノーブルは優秀な生理学者で、心臓の生理学にハクスリーの神経インパルス理論を適用する素晴らしい仕事をしとる。彼は言うんや、わしが彼の本から引用して大いに攻撃する一つの引用があるんやけど。
彼は何に対しても遺伝子なんてものはないって言うんや。遺伝子は他のものが身体にとって有用であるのと同じように有用なだけや。そやから身体が特定のタンパク質を作りたい時、もちろんそれを酵素として使うんやけど、身体は図書館、つまり細胞の核内のDNAに行って、いわば関連する巻、必要なタンパク質を作るための関連する遺伝子を引き出すんや。
でも遺伝子自体には因果的影響はない。これは表面的には魅力があるけど、完全にナンセンスや。もし遺伝子に因果的影響がないなら、自然選択は機能できへん。1930年代以来理解されとる自然選択、フィッシャーとホールデンとライトとジュリアン・ハクスリーとエルンスト・マイアーとドブジャンスキーのネオダーウィン総合説における自然選択は、遺伝子の差別的生存や。
遺伝子の因果的影響
遺伝子は身体への影響によって生き残るんや。身体に因果的影響を与えるんや。因果的影響っていうのは、遺伝子とその対立遺伝子、染色体上での代替物との違いを意味するんや。それらは身体に異なる影響を与えるんや。
その結果として、身体は生き残るか生き残らないか。身体は繁殖するかしないか。身体は性的に魅力的か魅力的やないか。これらは全て遺伝子の因果的影響の結果や。もし遺伝子が因果的影響を持ってへんかったら、自然選択は全くできへんやろう。
そやから、故スティーブン・ジェイ・グールドのこの誤謬の別の表現を信じる人々がおる。彼は進化における遺伝子の役割を簿記に例えたんや。簿記係は出来事の後にやってきて、どの取引が起こったかを本に書き留めるんや。
でも遺伝子はわしが話してきた因果的影響を持っとる。簿記は間違った類推やない。正確に間違った類推や。努力してもこれ以上間違いようがないぐらいや。それでも明らかに表面的な魅力がある。
簿記っていう言葉と共鳴するもんがあるんや。ああ、そうや、簿記。それは良く聞こえる。正しく聞こえる。でもわしが言うように、それはこれ以上間違いようがないんや。
そやからわしはそういう誤謬が消えることを望む。もう一つは、人々がわしが遺伝子が互いに孤立して働いとるって言っとると思うことや。そんなことはないのに。それはわしが協力的遺伝子についての小さな説教で既に答えたことやけど、拡張表現型についてもや。遺伝子の効果がどう身体を超えて行くかについて。
拡張表現型の概念
ありがとう、それを言及してくれて。拡張表現型はわしの二冊目の本のタイトルや。専門家向けの唯一の本やけど、一般の人にも読んでもらえると思っとる。
アイデアは、わしらが身体への因果的影響を与えることで遺伝子が次の世代に自分自身を持ち上げることについて話しとるからや。身体にやない、身体に関連してやない。遺伝子は身体の外で効果を発揮することもできるし、実際にそうしとる。
鳥の巣みたいな動物の行動によって作られた人工物について考えてみ。鳥の巣は明らかにダーウィン的適応や。成功した繁殖のための装置や。そやからそれを未来に自分自身を広める遺伝子によって使われる装置として考えなあかん。巣の形に遺伝的影響があるはずや。
巣の遺伝学的研究ができるやろう。織鳥を取ってみ。アフリカの織鳥は精巧な巣を持ってて、時にはヘビを欺くための大きなぶら下がったチューブを持っとる。これらは明らかに自然選択によって進化した適応や。
いくつかの巣は他の巣よりもヘビから卵を守り、落ちないようにするのが上手かった。そやから明らかに巣の自然選択があったんや。それは異なる形の巣の遺伝子の自然選択があったことを意味する。ビーバーダムの遺伝子の自然選択があった。ドロバチが作る泥のチューブの遺伝子の自然選択があった。
寄生虫による宿主操作
トビケラの幼虫は石や小枝や小さなカタツムリの殻で小さな家を作る。動物が生き残ったり繁殖したりするのを助ける動物の人工物は、拡張表現型や。表現型っていうのは遺伝子の産物を意味するだけや。そやから普通は表現型は脚とか腕とか翼とか触角やろう。
拡張表現型は身体の一部やないけど、それでも身体の一部であるかのようにダーウィン的適応や。それを受け入れるなら、次の議論のステップは、宿主の中に住んで宿主を自分の有利になるように操作する寄生虫や。これには素晴らしい、やや陰惨な例がある。
羊みたいな最終宿主に向かう途中でカタツムリみたいな中間宿主を持つ寄生虫がある。そやからカタツムリの中の寄生虫は、生活史の次の段階に進むために、カタツムリが羊に不注意に食べられる必要があるんや。カタツムリや昆虫みたいな中間宿主を操作して、その中間宿主が次の宿主に寄生虫を渡しやすくする寄生虫の素晴らしい例がたくさんある。
アリの中で生活史の一段階を生きる吸虫、扁形動物がある。それはアリの脳に潜り込んで、アリの脳に損傷を与え、アリが草の茎の頂上に登るようになり、それが望む次の世代に入るために有蹄動物に食べられやすくなるんや。それは脳虫って呼ばれとる。
昆虫の他の寄生虫で、昆虫が水に溺れて、寄生虫が昆虫から水に出られるようにする必要があるものがある。そして彼らはミツバチなどを水に急降下爆撃させるんや。
拡張表現型としての宿主操作
これらの例はよく知られとるし、長い間そうやった。わしが言っとることは、宿主の行動の変化は寄生虫遺伝子の拡張表現型やっていうことや。全ての適応は物事の遺伝子によってもたらされなければならんからや。
そやからわしらには宿主の行動の変化の遺伝子がある。ミツバチを水に急降下爆撃させる遺伝子。アリを草の茎の頂上に登らせる遺伝子。それはアリ自身の遺伝子やない。虫の遺伝子や。拡張表現型や。
でも寄生虫は宿主の中に座っとく必要はない。カッコウ、わしはこの本でカッコウの章がある。
カッコウは寄生虫やけど、宿主の身体の中には住まへん。宿主の巣の中に住んで、宿主を見事に操作するんや。あんたは知っとるやろう、小さなレンが巨大なカッコウを餌やりしとる。それを丸ごと飲み込める大きさのカッコウをな。この惨めなレンや他の非常に小さな鳥がこれをやっとる。このおぞましく大きなカッコウの雛を餌やりするために骨身を削って働いとるんや。
小鳥の行動の変化、宿主は、もちろん適応は自然選択によってもたらされなければならんから、カッコウの遺伝子の拡張表現型や。カッコウは宿主の中に住まへんけど、宿主から数インチ離れて住んどる。
カッコウの雛と同じ方法で他の動物を操作するけど、数インチ離れて住まへん、100ヤード離れて住む動物についてはどうや。雄の鳥、雄の歌鳥が歌ったり雄のハトが鳴いたり。ハトのクー音は、求愛ディスプレイを見て聞く雌のゴナド、卵巣を大きく成長させるんや。
歌による操作と詩的表現
そやから雄は行動によって雌を操作しとる。行動によって雌にホルモンの変化を引き起こしとる。カナリアでも示されとるし、おそらく全ての歌鳥に当てはまるやろう。カナリアで研究されとる。
そやからナイチンゲールが歌う時、わしはそれを雌に薬を与えとると考えるのが好きや。ジョン・キーツは雌の鳥やないけど、雌の鳥と似てへん神経系を持つ脊椎動物やった。
そして彼はナイチンゲールに薬を与えられたんや。「わしの心は痛み、眠たいしびれがわしの感覚を苦しめる、まるでドクニンジンを飲んだかのように。一分前か、鈍いアヘンを絞りかすまで空にしたか一分前」。そういうことやろ?そしてこれらは沈んだやろう。
そやからもしキーツがナイチンゲールの歌に薬を与えられたなら、雌のナイチンゲールにとってその歌はどれほど強力やろか?もしわしがこれについて正しいなら、これは拡張表現型が森の向こう端で働いて、雌のナイチンゲールのゴナド、ゴナドと言うべきやな、を腫れさせとる。雌の神経系と雌のホルモン系に拡張表現型効果を発揮する力を完璧にするために、雄のナイチンゲールの歌に何世代にもわたって自然選択が働いた結果として。
イラストレーションとの協力
そやからあんたは少し詩をやったばかりで、わしはこの本について言わなあかんことの一つは、美しく書かれて美しくイラストされとることや。
わしはあんたが一緒に働いたヤナ・レンソヴァを紹介したいんや。この本のイラストをやってくれた。どうやってその本を書いてイラストを描く作業をしたんや?本当に美しいからや。この本を持ってへん人は、行って手に入れろ。美しいで。
それはわしのイラストを描いてくれた最初の本やない。わしらは以前に『Flights of Fancy』っていう本をやった。飛行についての本で、実際にはもっと重くイラストされとる。わしが思うに、わしらは協力して働いとる。彼女は本を読んで、何をイラストする必要があるかを見て、わしが提案をする。彼女は時々それに従う。そやからそれはめちゃくちゃ協力的や。
わしらが実際に出会ったのは、彼女もスロバキア語への翻訳者でもあって、わしの以前の本『神は妄想である』をスロバキア語に翻訳したからわしは彼女に会ったんや。偶然にも、彼女は素晴らしいアーティストでもあることが分かったんや。
それはめちゃくちゃ美しい本やし、ヤナがここにおることを知っとる。もし彼女と話したかったら。
パリンプセストとしての本
この本についてわしが気に入ったもう一つのことは、明らかにわしは長年にわたってあんたの本をいくつか読んどるし、これを読んどる時に、あんたは以前の本のいくつかと、これらの本で提示した理論や事柄に触れとることや。あんたは本がわしらのDNAがパリンプセストのようなものやって話しとる。年月を通じて時間によって上書きされとるって。これはあんたのパリンプセストか?上書きしたもんがあるか?変えたもんがあるか?
ええ質問や。パリンプセストについてのポイントは、もちろん『遺伝子による死者の書』は、動物は文書やって言うのは十分やけど。あんたが最初の文を引用したけど、その祖先が自然選択された祖先の世界を記述する文書や。
でももちろん祖先には祖先があって、どんどん遡って行くんや。そやから古いもんはその文書に貢献したやろうけど、それは後のもんによって部分的に上書きされたやろう。それがパリンプセストや。
あんたが今聞いたことの簡単な部分や。難しい部分は、あんたがその本自体がパリンプセストかどうか聞いとることや。あんたはそれによって、それが以前の本の部分的な総和やけどっていう意味や。
あんたは全ての本を読まなあかん、その一冊だけやなくて。でもこれは、もしあんたが全ての本を読んでへんかったら、素晴らしい紹介やと思った。あんたは以前の本からのアイデアを引用しとるから。実際にあんたとあんたの考えへの素晴らしい紹介や。
わしが思ったのは、それは総和か?わしはそれを受け入れよう。
そうや。よし。
質疑応答の開始
さて、わしはもうずっと喋っとるし、あんたらが質問を持っとることを知っとるし、わしは小さなiPadをもらおうと思う。来た。
手話通訳者を見てちょっと驚いとる。わしが思い出したのは、最初に手話に翻訳してもらった時のことや。わしは小さな話をしたんや。ちょっと恥ずかしい話やけど。
わしはCERNと大型ハドロン衝突型加速器への訪問について、ほとんど詩的に熱狂的に語っとって、大型ハドロン衝突型加速器に感動して涙を流したって感じて、わしの本の一つでこれを記述したんやけど、印刷ミスがあって「large Hardon collider」って出てきたんや。わしは通訳者を見ないわけにはいかんかった。
CRISPR技術の倫理について
さて、これはエマからの質問で、わしも似たような質問を持っとる。あんたはCRISPR技術とその病気や障害をコードする遺伝子の削除への応用の倫理について何か意見があるか?わしが興味があるのは、彼らがこのダイアウルフの研究をやっとることと、動物を脱絶滅させようとしとるっていう事実や。最近のCRISPRの使用についてどう思うか?
わしはCRISPRはめちゃくちゃ重要な技術やと思うし、わしの未来の科学者はそれをうまく使うやろう。ダイアウルフについては、それを知っとる人々の間でかなりの懐疑論に出会ったことがある。これらは実際にはダイアウルフやないって。
同様に、ケナガマンモスを作り直すプロジェクトも。専門家やないけど、言われとることは、実際に彼らがやっとることは、ケナガマンモスが毛深くしたやろうし、ダイアウルフがダイアにしたやろうもんで、いくつかの遺伝子を選んどるだけやって。
それを既存のゾウやオオカミに入れるんや。そやからケナガマンモスやダイアウルフを生き返らせることについて話すのは、おそらく可能や。わしの意味は、ケナガマンモス全体のゲノムが知られとると思うから。そうや、そうや。
そやからクローン技術があれば、エディンバラ型羊技術で実際にやることが可能なはずや。
確かに。
実際にケナガマンモスを文字通り生き返らせることが可能なはずやけど、最初のステップは毛深い遺伝子をゾウに入れることやけどな。
そうや。わしはちょっと、なぜ彼らがこれをやっとるのか、この倫理は何なのか、どの動物をやるかを誰が選んどるのかって思っとる。どうやら、ドードーみたいなもんもやろうとしとるみたいやな。そんなことを思った。
わしは倫理的な問題を持ってへん。わしは見てみたいと思うけど、実際にやられとるかどうかは懐疑的や。ドードーがまた歩き回っとるのを見るのは素晴らしいやろ?
そうや。でも興味深いもんや。今のところ、彼らは可愛らしいふわふわした動物に行く傾向があるみたいや。
可愛くならなあかんのか、復活させるために。
よく分からん。わしが思うに、もしあんたがDNAを手に入れることができるなら、タスマニアオオカミ、サイラシンは、博物館の標本がたくさんあるから、ええ選択やろう。
エピジェネティクスについて
パティが質問を聞いたんやけど、これもわしのリストにあった。エピジェネティクスの最近の理解は、利己的遺伝子の概念やあんたの進化観をどう変えたと思うか?
わしはエピジェネティクスっていう言葉はめちゃくちゃ誤用されとると思う。それは本当にただの発生学やねん。わしらの身体細胞の遺伝子は全て同じやのに、身体細胞は全て違うっていうことを知っとるから、明らかにそうでなければならんのや。明らかに異なる細胞で異なる遺伝子がオンになっとるはずや。それがエピジェネティクスや。
何らかの理由で、エピジェネティクスっていう言葉は、ある種の疑似ラマルク主義を意味するためにハイジャックされたんや。わしらが自分の生涯でやることが子供の遺伝子に影響を与えることができるっていうアイデアで、それは小さな方法で起こることができる。
それはエピジェネティクス効果やけど、エピジェネティクス効果の大部分は通常の発生学で身体内で起こるんや。わしはエピジェネティクスっていう言葉がこの方法でハイジャックされることに反対や。
興味深いことやと思うのは、わしに連絡してくる人がおって、「わしの祖先がバイキングやったから、それでわしは海に親しみを感じるんや」って言うんや。わしはそれはそういう風には機能せんって説明しなあかん。
エピジェネティクスについて一般の人の誤解があると思う。
それは別のポイントや。そうや。そうや。
生物学教育について
カーメル、生物学の先生やそうや。中等教育レベルの学生に進化論を理解させ、注意を引くために一つの簡単な例や話を選ばなあかんとしたら、何を選ぶか?
誰もが人間に興味があるやろ?そやから人間についての豊富な化石記録を学ぶことを喜ぶやろうけど、わしはそれはかなり偏狭やと思う。わしは世界は人間の世界だけよりもはるかに大きいと思う。
わしはもうすぐアメリカに行って、テネシー州でのいわゆるモンキー裁判の100周年を記念するんや。進化を教えたジョン・ストークスの裁判や。
モンキー裁判って呼ばれるのは、反対者が反対したのは、わしらがサルや類人猿の子孫やっていうアイデアだけやったからや。そやからわしはそれはかなり偏狭やと思う。この進化論はめちゃくちゃ巨大やから。めちゃくちゃ一般的やから。全ての生物、全ての植物、細菌、古細菌に適用されるんや。
そやからわしは進化によって生み出された生物の多様性の純粋な威厳と、それでもすべてが同じ文字で、同じコードで書かれとるっていうことやと思う。わしはそれは顕著な事実で、感動的な事実やと思う。
最も美しい科学的発見
あんたの素晴らしいキャリアを通じて、最も美しい科学的発見やと考えるもんは何や?それはアナからの質問や。
美しい科学的発見。あんたの最も…何を最も美しい科学的発見やと考えるか?わしが何かを作ったとは確信してへん。わしは拡張表現型をやったとは思うけど。あんたはわしがやった何かを意味しとるんか。
最も美しい科学的発見やと何を考えるかって聞こえるな。あんたのキャリアについてやないかもしれん、一般的にや。
一般的には、分子生物学革命全体やと思う。ワトソンとクリックによって始められて、わしらがすぐにペアリングの方法を発見したっていう彼らの洞察や。そこからめちゃくちゃたくさんのことが続いたんや。
それはただ驚くべき革命や。ピーター・メダウォーは、これが20世紀の最も重要な発見やっていうことを否定する人と議論するのは単純に価値がないって言った時、ちょっと大げさやったかもしれん。でもそれは顕著や。生物学全体が本質的にコンピューター科学の一分野やっていう発見は。デジタルやねん。
医療が進化に与える影響
そしたら、医療みたいな文明の改善は協力遺伝子の進歩を妨げるか。つまり、効果のない遺伝子が以前は遺伝子プールから選択されてたやろうけど、医療なしでは遺伝子プールから。そやからこれは医療が進化の過程を変えることについてや。
医学なしでは歩き回ってへんかったやろう多くのわしらが歩き回っとるのは否定できんと思う。そして医学なしでは受け継がれへんかったやろう遺伝子を受け継いどる人がたくさんおるのも間違いない。わしはそれと共に生きることができる。
わしは医者が好きやし、わしはそれを歓迎することやと思うし、悪い遺伝子を持っとったら我慢して死ねっていう自然の状態に戻ることは望まん。いや、それは悪いことやろう。
ダーウィンとの対話
あんたは明らかにダーウィンを愛しとる。もし彼と話すことができるなら、ダーウィンに何か聞きたいことはあるか?
これは思い出を呼び起こすな。わしは一度日本のテレビ会社、映画会社からアプローチされて、わしとチャールズ・ダーウィンとの出会いを撮影したがったんや。
彼らは俳優をチャールズに扮装させた。英国人俳優やった、日本人俳優やなくて。彼はわしのドアに来た。ドアをノックして、わしがドアを開けたんや。「ダーウィンさん、お会いできて光栄です」。
アイデアは、わしが彼に質問するんやなくて、わしが彼を最新の状況に連れて行くことやった。それが彼らが望んだことや。そやからわしが彼に言うことになっとったのは、実際に彼に言ったのは、遺伝学についてやった。ダーウィンが間違った唯一のこと、実際にはほぼ文字通り唯一間違ったことは遺伝学やから。
彼は当時の遺伝学を知っとったけど、メンデルを除いて全て間違っとった。メンデルは正しかったけど、あまりよく知られてへんかった。
そやからわしは彼のアバター、俳優のアバターに説明したんや。彼はめちゃくちゃよくメイクアップされとった。ところで、メイクアップの女性が常に彼の周りにおって、いつも落ちるメイクアップの断片を貼り付けとった。気が散る感じやった。
とにかく、わしは彼に説明したんや。問題は、ビクトリア時代に人々に知られとった遺伝学が混合遺伝やったことや。そやからわしらは皆、絵の具を混ぜるような父と母の特徴の一種の混合物やと思われとったんや。赤い絵の具と青い絵の具を混ぜたら紫の絵の具になる。
そして紫と紫をどれだけ混ぜても、元の赤と青を再構成することはできへん。それが問題やと思われとった。エディンバラ・レビューでフレミング・ジェニンっていう技術者による敵対的な記事に書かれとったんやけど、十分な変異がないから自然選択は不可能やって。
考えてみたら、それは自然選択への反対やなくて、明らかな事実への反対や。わしらは祖父母よりも一様やない。もしそうやったら、そうなるはずやのに。とにかく。でもそれは当時ダーウィンを悩ませたんや。
わしは彼に、遺伝子は粒子的やから、特定の親から特定の遺伝子を得るか得ないかで、各子供にそれを受け継ぐかどうかも同様やって説明しなあかん。混合しない。混ぜ合わせへん。そやからわしはこの俳優にこれを説明したんや。彼はめちゃくちゃよくやった。「そうや、それや」みたいに。
最近のミームと科学者の未来
わしは言おうとしとったんやけど、彼は適切に感動したか?
そうや。
可愛らしい質問がある。過去数年で好きなミームはあるか?本当にミームをフォローしとるか?
昨日見たやつで気に入ったのがあるけど、完全に忘れてしもた。それについて知る必要があったのは、反トランプやったから、彼は今わしらにたくさんのミームを与えてくれとる。
未来の科学者について言及する時、将来何を生み出すか見るのが楽しみな新進気鋭の人はおるか?
若い人の名前を挙げろっていう意味か。わしはそれはできへんと思う。わしが言えるのは、わしは彼女を女性やと仮定しとるっていうことや。
それは礼儀の問題や。わしは「彼または彼女」っていう構文はやらん。わしはただ「彼女」って言う。もしわしが女性やったら、「彼」って言うやろう。
人類進化への介入
もしあんたが人類進化の舵を握ることができるなら、わしらをどう変えることを選ぶか?
舵を握るのは二つの方法でできる。選択を操作することか、進化の候補である突然変異を操作することや。舵を操作することは、農場動物や農場植物、庭の植物、家畜、家犬で大きな範囲でやられてきた。
ペキニーズが自分をオオカミやと思っとることを考えると、本当に驚くべきことや。その祖先は不久前にオオカミやったんや。そやからそれはめちゃくちゃ強力な舵を握る効果で、人間では決してやられたことがない。わしの意味は、ヒットラーが短期間試したけど。でもほとんど決してやられたことがない。
わしらは髪型とかそういうこと、口ひげや髭を生やすことなどで環境的にめちゃくちゃ変わっとる。でも犬やキャベツの異なる品種を生み出すような選択は決して実践したことがない。
わしはCRISPRが今それに忍び込んできとると思う。それは遺伝子操作や。それは遺伝子自体を操作することで、わしらが他の種類を試したことさえない時にその種類の舵を握ることについて話すのは少し奇妙や。ありがたいことに。
でもそうや、どちらの種類の舵を握ることも使うことは完全に可能で、機能するやろうけど、わしは本当にそれをやりたいとは思わん。
それは興味深くて困難な倫理的領域やと思う。
AIと生物学への応用
生物学や科学全体におけるAIとその応用についてどう思うか?タンパク質をより良く視覚化するAlphaFoldのような生物学ソフトウェアにAIは既に応用されとる。AIは生物学を理解することを考える上で役立っとるか?
わしはめちゃくちゃ感動しとる。わしは昔、機械が知能的かどうかをどう決めるかについてのアラン・チューリングの基準を読んだことを覚えとる。
彼の基準は、当時やったらテレプリンターやったやろうけど、部屋に座ってテレプリンターで別の部屋の誰かや何かとやり取りしとる時、機械か人間か分からんかったら、それがチューリングテストの一部やった。
わしは現代のAIプログラムの一つ、ChatGPTと数回会話したことがある。わしにとって、それは華々しくチューリングテストを通過する。
わしはChatGPTに進化についてのソネットを書くように頼んだ。それはめちゃくちゃ適切なソネットを作った。そやからもう一つ書くように頼んだ。また別の、でも同じく進化についてのソネットを作った。そやから三つ目を書くように頼んだら、三つ目のソネットを即座に作った。ところで、正しいソネット形式で。わしは少し気の毒に思った。
わしは四回目を頼むのが嫌やった。また頑張らせるのが。わしはまた、問題を解決するコンピュータープログラムを書いてもらいたいと本当に思ったんや。わしは約20年間コンピューターをプログラムしてへん。昔はよくやっとったけど、今ではやり方を忘れてしもた。そやからChatGPTにプログラムを書いてもらえるか聞いたんや。書いてくれた。
プログラムは失敗したけど、それでも、それとの対話は、わしが望んどることを完全に理解しとることを示した。そして多くの人間がわしの表現した方法を理解してへんかったやろうと思う。わしはたぶんうまく表現してへんかった。
わしは何回かそれをやったことがある。全ての場合で、プログラムは動かんかったけど、それについての会話にはめちゃくちゃ感動した。
事実的知識にはあまり感動してへん。何らかの理由でヘレン・スパーウェイの話題が出たんや。ヘレン・スパーウェイは実際にはJBSハルデンと結婚しとった遺伝学者で、結構有名な遺伝学者やった。彼女は昔死んだ。
わしは何らかの理由で、なぜ彼女が出てきたかは覚えてへんけど、ChatGPTにヘレン・スパーウェイについて聞いとった。そしたらハルデンが死んだ後、彼女はリチャード・ドーキンスと結婚したって言われた。
そやからわしは「いや、してへん」って言った。そしたら「ああ、間違った。彼女はオルダス・ハクスリーと結婚した」って言った。それも間違いで、わしはそれについてあまり考えへんかった。約一年前やったと思うし、今頃は少し改善されとるかもしれんと思ったんや。
そやから昨日か一昨日、わしはまた試してみようと思った。わしは「ヘレン・スパーウェイの名前を知っとるか」って聞いた。そしたら「ヘレン・Bは著名な遺伝学者やった」って言った。わしは「彼は誰と結婚しとったか」って聞いた。正しく答えたか?「ヘレン・Bはリチャード・ドーキンスと結婚しとった」。
ああ、困った。
講演の終了
わしは2時45分にきっちり終わらなあかんって言われとることについて、そのことについて言わなあかん。そやからわしは今夜あんたとお話しできて本当に楽しかったって言わなあかん。ありがとうございました。
ありがとうございました。


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