ピューリッツァー賞受賞ジャーナリストのアンドリュー・ブラウンが、米中貿易戦争における中国の戦略的優位性について詳細に分析している。中国が関税戦争で米国と対等に戦い、レアアースカードを切ることで米国を後退させた経緯を解説。中国の製造業における圧倒的な基盤と技術革新への集中投資、そしてDeepSeekに代表される中国AI技術の台頭について論じ、21世紀における米中テクノロジー競争の行方を展望している。

米中関係の現状と戦略的不信
中国はアメリカが自国の発展を阻止し、経済を潰そうとしていると考えてるんや。一方でアメリカは、中国がアジアからアメリカを追い出そうとしていると思ってる。中国は、こんなことに対して反撃してはいけないことになってる。トランプ政権に復讐なんかしたらあかん。黙って受け入れるべきやったんや。
でも中国は真っ向勝負に出た。関税を125%まで上げたんや、これはもうほぼ禁止的な水準やで。最悪やったのはこのサプライチェーン戦争で、アメリカは中国を完全に過小評価してた。中国の産業基盤は、アメリカ+ドイツ+日本+韓国、さらにそれ以上なんやから。
アンドリュー・ブラウンは、中国に関する深い専門知識で知られるピューリッツァー賞受賞ジャーナリストで、ウォール・ストリート・ジャーナルの中国編集長やロイターのアジア太平洋編集長を務めた人物や。
そしてこの驚くべきインタビューで、ブラウンは中国が貿易戦争で米国を完全に出し抜いたことを明かしている。
トランプ政権下の米中関係悪化
トランプ大統領が再び ホワイトハウスを取り仕切るようになってから、米中関係についてどう思ってるか聞かせてもらえる?
関係は最悪の状態や。そして巨大な矛盾に苦しんでる。中心的な矛盾は、高いレベル、戦略的レベルで信頼がほぼ完全に欠如してることや。
だから両サイドとも相手の最悪の面ばかり考えてる。中国はアメリカが自国の発展を阻止し、経済を殺そうとしていると思ってる。アメリカは中国がアジアからアメリカを追放しようとしていると思ってる。だから彼らは競争相手や。ある意味でライバルであり、敵対関係にある。
この前オーストラリアで国防総省の関係者が、2030年代まで中国との衝突なしに乗り切れたらラッキーやろうという趣旨のことを言ってた。
それが現状や。エルブリッジのことやけど、彼は国防総省で政策を担当してる。それが戦略レベルでの現状なんや。
でもな、でもこの二つの経済は腰の部分でくっついてるんや。それが貿易戦争で殴り合いをしてから分かったことや。
中国の貿易戦争での勝利
どういう意味や?
まず関税戦争から始まったんや。ちなみに、俺は今回のエピソードで中国がトランプ政権を貿易で完全に出し抜いたと思ってる。
関税から始まった。そしてトランプがエスカレートさせた。最初は、もう覚えてないけど50%やったかな、それから一気に145%まで上がった。
中国は、普通の国なら反撃なんかしないもんや。トランプ政権に復讐なんかしたらあかん。黙って受け入れるべきやったんや。でも中国は違った。真っ向勝負に出た。125%まで上げたんや、これはもうほぼ禁止的な水準やで。
だから今、相互貿易封鎖の状態になってる。そしてアメリカが折れた。完全に折れたんや。ジュネーブに行って関税の大部分を撤廃した。それから大体30%、20%フェンタニル、10%ベースライン、それに従来の20%という水準に戻った。
でも、でも最悪やったのはそれじゃなかった。最悪やったのはこのサプライチェーン戦争や。
レアアース戦争の勃発
そしてアメリカは中国を完全に過小評価した。スコット・ベッセントという、めちゃくちゃ洗練された投資家がいてな、ニューヨークで自分のヘッジファンドを運営してた。彼が最初の頃に言ってたのは、俺たちがカードを全部持ってるって話や。
だから、もし中国が俺たちの5倍も輸出してて、俺たちが中国に輸出してるのがその5分の1やったら、俺たちがカードを持ってるやろ。彼はポーカーの例えを使った。中国はテーブルに座ってツーのペアで勝負してるようなもんやって。
確かにカードは全部持ってるかもしれんけど、レアアースは持ってない。まさにそれや。
だからカードをめくってみたら、中国がエースを2枚持ってたんや。そしてその中で最も重要なのがレアアースや。
それで今度は、お互いに雷を投げつけ合うようになった。これは世界大戦や。サプライチェーン戦争や。
中国は言った、「おい、お前らの国防部門を閉鎖してやる」って。そして実際にできるんや。永久磁石をコントロールしてるからな。
アメリカは言った、「わかった。じゃあジェットエンジンの販売を止めて、お前らの民間航空機プログラム全体を閉鎖してやる」
中国は言った、「結構や。お前らの自動車産業を閉鎖してやる」実際にフォードはミシガンの工場を閉鎖せざるを得なくなった。バッテリーなんか何十社もある。
だからこれは、これは関税戦争よりもはるかに重大やったんや。
相互確証破壊からの後退
両サイドともこの状況から後退せざるを得なくなった。自分たちの経済にも、もちろん世界経済にも莫大な損害を与えることになるからや。この二国合わせて世界GDPの50%なんやから。
それが現在の状況や。休戦状態にある。トランプは取引ができたと思ってる。でも全然取引なんかできてない。休戦してるだけや。
これからどう展開すると思う?
トランプは本当に習近平との首脳会談を望んでる。飛行機に飛び乗って中国に行って、男同士で座って話し合いたくて仕方ないんや。彼はこういう強力な世界的指導者たちに対してはかなり恭しい態度を取る。プーチンやロシア、習近平、前回も習近平のことを称賛して「中国の皇帝」って呼んでた。
だから彼は思ってるんや、俺たち二人が座って全部解決してやるってな。
でも中国側がそんな風にやるとは思えん。彼らもビデオを見てるからな。ゼレンスキーが儀式的に屈辱を受けるのを。「一度もありがとうって言わなかった」ってやつや。南アフリカのラマポーザも同じ目に遭った。黙って受け入れなあかんかった。「照明を落とせ」とか言われてな。
習近平がそんな馬鹿げた扱いを受けるわけがない。彼は決して屈辱を受けることはない。彼のシェルパが先に出て行って、イベント前に全部取り決めて、ボタンまで留めておく。非常に儀式的になるやろう。
でも、ある種の交渉による解決のような形の始まりを見始めてるとは思う。
今日その一部を見た。NvidiaのH20チップの中国への販売を許可する決定や。トランプ政権は実際にこれらのチップを禁止してた。だからテクノロジーに対する制裁の一部を解除する代わりにレアアースを、という取引の余地があるかもしれん。でも、それも現状復帰に過ぎんけどな。
ゲーム理論的視点での分析
これをゲーム理論の文脈で考えると、関税紛争で中国が米国を出し抜いたって言ってるけど、レアアースカードを使ってレアアースの供給を制限することで、中国は実際にいわゆる西側世界の多くを、君が特定したサプライチェーン問題に目覚めさせたという議論もできるんちゃう?
だからヨーロッパ人やアメリカ人が言ってるのは、将来中国にレアアースの供給で依存しないよう、緊急に対処しなければならないってことや。
君の言う通りや。そしてこれは今、アメリカにとってワープスピードの瞬間になってる。レアアース生産に多額の資金が投入されるのを目にすることになる。もう始まってる。でも時間がかかるんや。一夜にして解決できる問題じゃない。
アメリカのもう一つの問題は、中国と対峙したいなら同盟国と連合を組んだ方がずっと有利だということや。そしてこれは過小評価の一部でもある。
トランプやベッセント、あるいは経済の分離を主張するピーター・ナヴァロのような人物が、中国の産業基盤がアメリカ+ドイツ+日本+韓国、さらにそれ以上だということを理解してこの交渉に臨んだとは思えない。
文字通り、関税の理論的根拠の一部が製造業をアメリカに回帰させることなら、中国なしにはアメリカの再工業化は実際に不可能なんや。
もしAppleがiPhoneの生産をアメリカに移したいと思っても、それが可能だとは思わんけど、もし可能だとしても、中国製の設備や機械を一緒に持ってこなあかん。
だからレアアースだけじゃない。中国はグローバル製造業のゴリアテや。アメリカは金融超大国かもしれんけど、中国は製造業の超大国や。そしてそれが、中国が今多くの分野でぶっちぎりで先行している未来のテクノロジーを構築する信じられないような基盤を与えてる。
一帯一路とグローバル戦略
ある統計によると、今世紀の始まりから中国が一帯一路イニシアチブに投資した金額は、アメリカがアフガニスタンとイラクの戦争に費やした金額と同等か、それ以上や。西側の観察者たちは、習近平の中国とその世界での地位に関するビジョンについて、まだ理解していないことがあるんちゃう?
ああ、彼らはこのビジョンを完全に誤解してる。
見てみろ、橋を建設してるのは他に誰もいない。一帯一路に関して中国は悪い評判を得てると思う。これは全部インドの分析家から始まって、債務の罠外交なんかの話をしてる。
債務の罠外交は実際には少し神話なんや。中国は世界に公共財を供給してる。今、クリーンテクノロジーでは、ちなみにアメリカは エネルギー移行から撤退した。もしアフリカ、ラテンアメリカ、中東にいてクリーンテクノロジーが欲しいなら、中国に行くことになる。
だから、これが中国のやり方で、冷戦時代は心と精神の戦争について話してた。中国は発展途上国でアメリカに対するその心と精神の戦争に実質的に勝ってる。これは重要な傾向や。
中国の脆弱性と課題
中国を脆弱にするものは何や?明らかな経済減速について考えてみる。若年失業率は依然として中国国内でかなり目を見張るような数字を出してる。中国の世界での地位を今後脆弱にすると思うものはある?
マクロレベルで見ると、中国には問題がある。君が特定した主要な問題がそれや。
経済が減速してる。数年にわたる不動産メルトダウン。価格は下がり続けてる。高品質の不動産開発業者は経済的問題に直面し続けてる。高い若年失業率。これが消費者需要の深刻な問題につながってる。
そしてこれはニュージーランドにも影響する。ニュージーランドが中国の中間層に販売してるけど、中国での君らの中核市場は多くの経済的苦痛を感じてる。
でも中国はその苦痛に耐えることができる。これもトランプ政権が本当に理解してなかったことの一つや。
中国は成長を犠牲にする準備ができてる。省全体を切り捨てる準備ができてる。なぜなら今のゲームはテクノロジーに焦点を当てることだからや。
習近平は、俺たちが変曲点にいると信じてる。彼はそれを「百年に一度見られない機会」と呼んでる。そしてその機会とは、アメリカとの技術戦争に挑戦して勝利することや。そこに資源を投入してる。
国家総動員、官民パートナーシップ、大学、無尽蔵の国家資金の供給。非常に無駄が多い。人々は無駄に焦点を当てるけど、同時に信じられないほど効果的でもある。
AI・テクノロジー競争の現状
米中のテクノロジー分野での競争を分析しようとすると、主流の認識では、アメリカが人工知能で優位に立ってるけど、中国はクリーンテクノロジーではかなり先行してるというのが正しいんちゃう?
ASPIによると、中国は21世紀を決定づける47から51の技術で先行してる。
AIについては、最近中国にいたんや。実際に4月2日の解放記念日にいて、人々はほぼ肩をすくめてた。その理由の一つは、彼らが調子を取り戻してきてることや。その一部がDeepSeekや。
これはダビデとゴリアテの物語やった。シリコンバレーの大手テック企業は皆、大規模言語モデルに10億ドル以上を投入してる。杭州の小さな勇敢なスタートアップが現れて、小さなアパートから運営してる。
彼らはそれほど悪くないモデルを開発した。ChatGPTほど良くはないけど、仕事はこなせる。
アメリカの皆の最初の反応は、「うわー、俺たちから盗んだに違いない」というお決まりのものやった。でも違う。中国にはエンジニアの軍団がいて、ブレイクスルーを生み出してる。
そして今、これらの知能エージェント、これらのアプリがあって、Manisもその一つや。皆が携帯電話でこれを使って遊んでる。中国人は技術の採用が得意で、業界も技術の採用が得意や。そして今、これを即座に生産に統合してる。
そしてこれが彼らに、これがフィリピンに香港の市場を与えた。ちなみに、中国の実際の人々は今、香港市場に再投資し始めてる。そこに上場されている自国のテック企業に投資してるからや。
ジャーナリストとしての自由
個人的に聞くけど、中国を批判する自由があるかどうかについてどう感じてる?自己検閲しなければならないと感じることはある?
あんまりないな。
俺は中国に長年住んでて、ウォール・ストリート・ジャーナルでコラムを書いてた。かなり批判的やった。習近平がやってることの多くを批判してた。
でも俺が去った後、それは2018年やったけど、状況は厳しくなった。中国にはジャーナリストがほとんど残ってない。監視され、調査され、情報を得るのが非常に困難や。昔みたいな感じや、80年代、90年代初頭に戻ったような感じや。情報源とのインタビューを取ろうとすると、インタビューも取れないうちに情報源が公安から電話を受けて、後ずさりしてしまう。
だからそう、閉鎖的になってる。人々はアメリカが内向きになってると言うけど、中国も内向きになってる。
21世紀末の米中関係展望
最後に、これは難しい質問かもしれんけど、マジックエイトボールを振ってくれる?21世紀末に米中の競争について考えるとき、どう見てる?
テクノロジー面では、まだどちらにでも転ぶ状況や。
アメリカには深い資本市場と、比類のないベンチャーキャピタル業界がある。それが多くのイノベーションに資金を提供してる。それがアメリカにグローバルな力と尊敬を与えてる。
中国は先ほど言ったように製造業の超大国や。その基盤から、中国は今テクノロジーを開発し始めてる。我々は分野ごとに、中国がアメリカに追いついてるか、アメリカと対等になってるか、多くの場合はアメリカから引き離されていくのを見てる。
アメリカを見くびることはしない。アメリカのテック企業のイノベーション、独創性を見くびることはしない。
でも中国からの挑戦も軽視しない。彼らは非常に集中してるし、彼らにとって極めて有効に機能するシステムを持ってる。皆がそれを間違って見てた。社会主義市場経済は自らの矛盾や無駄などで崩壊すると思ってた。
中国のシステムには確かに多くの矛盾があるし、神のみぞ知るほどの無駄もある。でも同時に恐るべき能力も持ってる。
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