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がんは非常に予防可能なもんやねん。医学界が、この病気について私が知っとることを認めたら、何が原因で、予防や治療のために何をしてへんのかがわかったら、これは医学史上最大の悲劇として認識されるやろなぁ。
トーマス・シーフリードは、生物学、遺伝学、生化学の教授で、過去30年間をかけて、がんの真の起源と予防について科学的証拠を集めてきたんや。
がんは悪化しとるし、死亡率を減らすような大きな進歩はないねん。その理由についてお話しできるわ。
主要ながん研究者は皆、がんは遺伝子疾患やと考えとるけど、あんたはそうやないと思うてはるんやな?
それは信じるかどうかの問題やなくて、データが何を示しとるかの問題やねん。がんが代謝障害やということを裏付ける証拠は膨大にあるねん。問題は、我々の生活習慣で可能な限りのことをして、それを引き起こしとるってことや。
科学的証拠はあるねん。例えば、伝統的な方法で暮らしとるアフリカの部族では、がんは極めて稀やったことがわかっとる。でも、現代的な生活様式が彼らの社会に入ってきたら、がんは制御不能になってもうたんや。
ティー・エイチ・エスについても研究したんやけど、野生のオオカミはがんで死なへんのに、飼い犬の死因の第一位はがんやねん。なんでやと思う? それは我々の生活習慣の問題なんや。
多くの人が、知らんうちにリスクを高めるようなことをしとるんやけど、代謝療法を使えば、予防にも治療にも使えるんや。この方法で、末期がん患者が予想寿命を超えて生きとる例がどんどん増えとるねん。
一つだけ言うておきたいことがあるんやけど、覚えといてな。代謝療法をすれば、がんのリスクを実際に減らせるんや。恐怖を取り除けるんやで。
代謝療法って言うたら、どんなもんなん?
このエピソードが始まる前に、ちょっとお願いがあるねん。2ヶ月前は、このチャンネルを見とる人の74%が登録してへんかったんやけど、今は69%まで下がったんや。目標は50%なんや。もしこれまでに投稿した動画を一つでも気に入ってくれたなら、このチャンネルが好きやったら、ちょっとだけ協力してほしいんや。登録ボタンを押してくれへんか? 思っとる以上にこのチャンネルの役に立つんや。チャンネルが大きくなればなるほど、ゲストも大物になっていくのを見てきたやろ? ありがとう。じゃあ、このエピソードを楽しんでな。
シーフリード教授、もし街で誰かに会うて、その人が科学も医学も何も知らんかったとして、あんたは何をしとるんか、なんでそれをしとるんかって聞かれたら、どう答える?
ボストン・カレッジの生物学の教授やねん。その役割では、学部生や大学院生と多くの時間を過ごして、生物学のさまざまな側面で科学的リテラシーを身につけられるように訓練しとるんや。大学での研究プログラムは、がんをより良く管理する方法、その起源、そして予防方法を理解することに重点を置いとるねん。
がんは世界的にどれくらい問題になっとるん? がんについてほとんど知らん人のために、マクロな視点でのがんの主な統計を教えてくれへんか?
まあ、悪化しとるねん。この国の状況は正確に把握しとるわ。アメリカがん協会が毎年、がんのデータを発表しとるからな。アメリカでは毎年約200万件の新規症例が診断されとる。そして、毎日1,700人ががんで亡くなっとる。アメリカでは1時間に約70人やな。
中国に行ったときに数字を見たんやけど、そこでは1日8,000人ががんで亡くなっとる。もちろん人口がずっと多いからな。イギリスの状況はわからんわ。がん登録を見んとあかんやろうけど。
でも、わかっとるのは、2050年までには今よりもずっと悪化するやろうってことや。この病気による死や苦しみの減少は見られへんねん。死亡率を下げるような大きな進歩もない。だから、これは大きな悲劇なんや。
がんの原因と、予防や治療のために何をしてへんのかがわかったら、世界中の医学史上最大の悲劇として認識されるやろうな。私が知っとるこの病気のことを知ったら、我々が誤った方向でやってきたことに気づくはずや。医学史上最大の悲劇として認識されるやろう。
どんな種類のがんで人々は亡くなっとるん? 男性と女性で最も多いがんの種類は何なん?
まあ、男性も女性も肺がんが常に一番多かったんや。肺がんはずっと一番やったけど、膵臓がん、乳がん、大腸がんも全部増えとる。大腸がんも膵臓がんもこの国では増えとるねん。他の国のことは正確には言えへんけど、食事や生活習慣の違いで少し異なる可能性はあるな。でも、肺がんは常に一番多いがんとして認識されとるわ。
アメリカの統計に基づいたら、何人くらいががんを発症するん?
毎年増えとるみたいやから、ちょっと動く目標みたいなもんやな。減ることはないみたいや。今日の数字は知らんけど、毎日何人が亡くなっとるかは知っとる。アメリカがん協会が2024年には612,000人ががんで亡くなると発表しとるからな。それを365で割ると、ほぼ1日1,700人になる。それを24で割ると、1時間に約70人になるんや。これはアメリカがん協会が提供した数字に基づいとるねん。
がんの発生率で大きな進歩があったって言うとるけど、それはどういうことなん?
1990年代に禁煙キャンペーンを始めたんや。今日読んだら、がんによる死亡を30%、31%、あるいは32%減らしたって書いてあるわ。すごく印象的に聞こえるな。でも、彼らがやっとるのは、1990年代に喫煙をやめへんかって、みんなが喫煙を続けとったら、軌道はすごく高くなっとったはずや。喫煙をやめたから、33%死亡率が低くなったって言うとるんや。でも、軌道は依然として上昇し続けとる。たぶん喫煙を続けとったほどは急激やないけどな。
明らかに予防やったんや。治療とは何の関係もない。予防に関係があったんや。「がんの死亡率を大きく減らした」って言うとるけど、それは人々が喫煙をやめたからなんや。多くの人々にとっては、喫煙を続けとったらもっと多くの人が亡くなっとったやろう。だから、実際の人間やなくて、喫煙を続けとったらどうなっとったかを見とるだけなんや。
世界的に見て、病気による主な死因は何なん? 心臓病が一番やって聞いたことあるけど。
そうやな、心臓病が一番で、がんが二番目やな。
がんにはたくさんの種類があるよな? 何百種類もの異なる形態のがんがあるんやろ?
光学顕微鏡で見たら、これが多くのがんの診断方法なんやけど、形態が異常な細胞の集まりが見えるんや。それらは全て遺伝子の欠陥があって、いろいろあるんやけど、一つ共通点があるんや。酸素なしの発酵エネルギーに依存しとるんや。
全てのがんは単一の種類の病気なんや。ただ、異なる組織で起こるだけやねん。根本的な問題を見たら、全て非常に似とる。酸素なしでは生きられへんのや。つまり、発酵、酸素なしのエネルギーなしでは生きられへんってことや。これが全てのがんに共通する病態生理学的な問題なんや。大腸、脳、乳房、膀胱、皮膚、肺、全てのがんを見てきたけど、全て本質的に同じメカニズムを使って制御不能に成長しとるんや。
さっき言うてた発酵って、酸素なしのエネルギーってどういう意味なん?
我々は空気を吸って、CO2と水蒸気を吐き出すやろ? それらは我々が食べる食べ物の廃棄物なんや。全てが分解されて、細胞のミトコンドリアで燃焼されるんや。廃棄物がCO2と水蒸気なんや。
でも、もし我々が一定期間呼吸を止めたら、体は乳酸やコハク酸でいっぱいになるんや。例えば心臓発作を起こしたときとかな。心臓発作で即死するわけやないねん。酸素なしで5分から7分経っても死なへんかもしれへん。脳が死ぬかもしれへんけど、心臓を再び動かして体に酸素を戻せたら、また生き返る可能性があるんや。
体に酸素が大量に遮断されたとき、細胞はすぐに古代のパスウェイをオンにするんや。短期間、酸素なしでエネルギーを得るためにな。それが、血流中にすでにある糖、グルコースと、血流中に最も多いアミノ酸であるグルタミンなんや。この二つの燃料が、酸素なしでエネルギーを得るために燃やされるんや。酸素を使わずにエネルギーを得るためのパスウェイが上方制御されて、短期間生きるためのエネルギーであるATPを得られるんや。
でも、血流は乳酸とコハク酸という廃棄物でいっぱいになる。乳酸は糖から、コハク酸はアミノ酸のグルタミンから来とるんや。これらが蓄積して、あんたが発酵しとる、つまり酸素なしでエネルギーを得とるってことを示すんや。呼吸してへんからな。簡単やろ? 呼吸してへんのや。
もちろん、長時間そうしとったら死ぬわな。体内の酸素をすぐに止める別の方法はシアン化物を使うことや。神様よ、もし我々がシアン化物を摂取したら、1分以内に両方とも死んでしまうやろう。体内のエネルギーが酸素から完全に遮断されるからな。
ここでがん細胞の話やけど、がん細胞はシアン化物の中でも生きられるんや。シアン化物はがんを殺さへん。ワールブルグがずっと前にこれを示したし、我々の研究室でも同じことを示したし、他の人も示しとる。面白いのは、がん細胞を見ると、酸素があっても、酸素がある状態でも乳酸とコハク酸を排出しとるんや。
これは何を意味するんやと思う? それは、細胞内でエネルギーを生成する小器官が効率的やないってことや。非効率的なんや。細胞は古代の発酵を使っとるんや。古代の発酵って言うたら、地球が45億年前にできて、25億年前に存在した生物は全て発酵生物やったってことを理解せなあかんな。大気中に酸素がなかったんや。光合成細菌が酸素を作り始めるまでは。
彼らは生きとる細胞やった。酸素はなくて、めちゃくちゃ成長しとったんや。制御されてへん成長や。ここで何が起こっとるんやろうって。発酵燃料がなくなったらすぐに死んでしまうんや。できるだけ長く生きて、繁殖して発酵燃料を使い切るまで生きとったんや。我々の体内のがん細胞は、ミトコンドリアからのエネルギーの効率が低下したために、これらの古代の発酵経路を加速させ、上方制御しとるだけなんや。
これは非常に明確やし、肺がん、大腸がん、我々は主要ながんを全て見てきたけど、全てのがんでこれらの共通の欠陥が見られるんや。だから、全てのがんは代謝の面では非常に似とるんや。顕微鏡で見たら全然違って見えるかもしれへん。肺は大腸とは違うし、脳とも違う。遺伝的にも全て異なっとる。でもエネルギー代謝の古代の経路に依存しとるという点では全て共通しとるんや。
さっきワールブルグって人の名前を出したけど、もう一度そこに戻ってもらえへんか? 科学界、少なくともあんたが、がんの中心的な原因、少なくとも原因の指標がこのエネルギーシステムの変化にあるという理解に至るまでの道のりを教えてくれへんか? この理解はいつ頃から研究で始まったん?
確かにオットー・ワールブルグから始まったんや。1920年代にな。でも、その前にリンダ・ネブリングの話をせなあかんな。彼女はケース・ウェスタン・リザーブ大学の看護学博士課程の学生やったんやけど、二人の絶望的な脳腫瘍の子供たちを治療したんや。長期生存の見込みがない絶望的なケースって呼ばれとったんやけどな。彼女は血糖値を下げるためにケトン食を与えたんや。そしたら、この子供たちを救えたんや。一人は最終的に亡くなったけど、もう一人はフォローアップできんくなってしまった。
彼女の戦略は、オットー・ワールブルグが糖とがんについて言うたことに基づいとったんや。そこで私は「ワールブルグ? 一体誰やねん、何をしたんや」って思ったんや。なぜかって言うたら、私も他の人と同じように、がんは遺伝子疾患やと思っとったからや。ワールブルグのことは聞いたことがあったけど、彼が言うてることを本当に理解しようとしたり、考える時間を割いたりしてへんかったんや。
でも、マウスでも似たようなことが起こっとるのを見たんや。ある薬を使うたら血糖値が下がって、腫瘍細胞が縮小したんや。我々は論文を発表したんやけど、それは血糖値が高いほど腫瘍の成長が速くなるってことを示した最初の論文の一つやったんや。今では、これは全てのヒトのがんで再現されとる。血糖値が高いほど腫瘍の成長が速くなり、血糖値が低いほど腫瘍の成長が遅くなるんや。これは全ての異なるヒトやマウスのがんで否定できへん事実なんや。すごいやろ?
ワールブルグは随分前にこれを言うとったんや。1920年代にな。彼はあらゆる種類のヒトやラット、マウスの腫瘍を薄切りにして、本当に奇妙なことに気づいたんや。これらのがんは、元になった正常組織と比べて酸素の取り込みが少ないんや。すごいやろ?
彼らはある意味、酸素が欠乏したような状態で、彼が言うてた乳酸という廃棄物を排出しとったんや。そして、正常細胞よりもはるかに多くのグルコースを取り込んでたんや。正常細胞はほんの少しのグルコースで膨大なエネルギーを作り出せるのに、このがん細胞は大量のグルコースを取り込んでた。でも、それを完全に代謝してCO2と水にするんやなくて、乳酸として排出しとったんや。乳酸はグルコースが細胞内で完全に代謝されへんときの分解産物なんや。
彼は「これは信じられへん」って言うたんや。そして、あらゆる種類の組織で同じことをしたんや。私は彼のデータを見たけど、信じられへんかったわ。彼はヒト、マウス、ラットを切り刻んで、何度も何度も同じことを見とったんや。そして彼は、がんの起源は、ミトコンドリアという小器官が酸素から効率的にエネルギーを生成する能力に何か問題があるんやないかって言うとったんや。
ごめん、ミトコンドリアって細胞のどの部分なん?
ミトコンドリアは細胞の中で、酸化的リン酸化によってエネルギーを作り出す部分なんや。酸素を使ってエネルギーを燃焼させるんや。
なるほど。エンジンみたいなもんか。
そうや、非常に効率の高いエンジンなんや。これは小器官やってことを理解せなあかんな。我々には細胞があって、誰もが知っとる核があって、そしていろんな小器官があるんや。リソソームとか、そしてミトコンドリアがあるんや。ミトコンドリアは細胞の中でスパゲッティのネットワークみたいになっとる。実際、これは細胞の中の第二の生命体みたいなもんなんや。
簡単に言うたら、ミトコンドリアは酸素とグルコースをエネルギーに変換するんや。そうやな。
彼らは我々が食べる食べ物の炭素-水素結合を分解するんや。その結合を分解すると、水素勾配を作り出すんや。そしてその勾配をインペラー機構を通して解消することで、信じられへんほど大量のエネルギーを生成するんや。非常に効率がええんや。
でも、がん細胞ではそのシステムに障害があるんや。でも、ワールブルグが言うたように、そのシステムを急激に、そして速く壊したら細胞は死んでしまう。だから、酸化的リン酸化から酸素が最小限の発酵エネルギーに移行するには、二つのことが必要なんや。
正常細胞からがん細胞になるのは一晩では起こらへんのや。細胞内の小器官が効率的にエネルギーを生成する能力に慢性的なダメージが必要なんや。
がんについて知っておく必要があるのは、なぜそんなに急速に成長しとるのか、なぜ制御不能になっとるのか、なぜ殺すのがそんなに難しいのかってことや。この古代の発酵経路を駆動する発酵性の燃料がある限り、彼らは成長し続けるし、殺すのはとても難しいんや。発酵性の燃料って言うたら、グルコースとグルタミンのことやな。
グルタミンについても説明してくれへんか?
ええよ。準備はええか? しっかり構えてな。
十分に構えとるよ。
がんを毒性なしで管理する解決策は、腫瘍細胞が使えへん燃料である脂肪酸とケトン体に全身を移行させながら、この制御不能な成長を駆動する二つの燃料を同時に制限することや。
がん患者やマウスを、血糖値を下げるカロリー制限にかけるんや。さっき言うたように、これは二つの燃料の半分や。血糖値をかなり低く下げられる。そして、グルタミンをターゲットにする特定の薬を使う。これらを一緒にすることで、二つの燃料を選択的に制限しながら、全身をケトンに移行させることができるんや。
我々は種として、栄養性ケトーシスの状態で進化してきたんや。我々の種としての存在の大部分、150万年くらいの間、世紀から世紀へと、何千年も何千年も、我々の祖先は常に栄養性ケトーシスの状態にあったんや。なぜかって? 環境に彼らが消費できる炭水化物がほとんどなかったからや。
がん細胞は… あんたと私の体は、食べるのをやめて低炭水化物の食事をして水だけの断食をしたら、栄養性ケトーシスの状態になるやろ? そしたら、正常な細胞、脳、腎臓、心臓はこのケトン体を燃やせるんや。なぜなら、それらは良好なミトコンドリアを持っとって、これらの燃料を効果的に燃やせるからや。
でも腫瘍細胞は悪いミトコンドリアを持っとるから、これらの燃料を燃やせへんのや。彼らはグルコースとグルタミンに依存しとる。我々は正常細胞のグルコースとグルタミンをケトン体で置き換えられるんや。だから、これらの腫瘍細胞を時間をかけてゆっくりと選択的に追い込んでいくんや。彼らはゆっくりと死に始めて、血管が消えて、体が入ってきて溶解させるんや。
ケトやケトーシス、ケトン体について聞いたことのない人のために、簡単に説明してくれへんか? ケトン体って何なん?
ケトン体は、脂肪酸の水溶性の分解産物なんや。β-ヒドロキシ酪酸やアセト酢酸みたいな小さな分子で、水溶性やねん。肝臓がめちゃくちゃ排出するんや。腎臓も少しやけど、ほとんどは肝臓からや。
さっき言うたように、我々が食べへんとき、あんたは主に脳がグルコースに依存しとるから不安になるんや。コカインやニコチンみたいなもんや。何も食べへんでいると、そわそわし始めるやろ? でも、体が「何も食べへんつもりなんやな」って気づいたら、脂肪資源から動員し始めるんや。
脂肪は、グリセロールのバックボーンに3つの脂肪酸が付いたトリグリセリドとして血流に入るんや。それらは肝臓に行って、肝臓がそれらを分解して、この小さな水溶性のケトン体を排出するんや。ケトン体って名前は生化学的にちょっと変な名前やけどな。でも、ケトン体って呼ばれとるんや。
これらは脳にエネルギーを供給できるし、心臓にもエネルギーを供給できる。それだけやない、これは超燃料なんや。ミトコンドリアがこれらのケトンを燃やすのは信じられへんくらいすごいんや。覚えとるか? エネルギー効率について話したやろ? ミトコンドリアがケトンを燃やすと、さらにエネルギー効率が上がるんや。信じられへんくらいや。
グルコースから来るピルビン酸や脂肪酸を燃やすよりも、ケトン体を燃やす方がより多くのエネルギーを得られるんや。そのための生化学は面白いんやけど、要するに、これらの燃料からケトンに移行すると… 忘れんといてな、我々の祖先は常にケトーシスの状態やったんや。何千年も何万年も何十万年も、それしか知らんかったんや。
がんについて、我々の祖先から何を学べるん? 我々の祖先がよくケトーシスの状態にあったとしたら、がんはどれくらい広まっとったんやろう?
骨の記録からそれを判断するのは難しいんやけど、伝統的な方法で暮らしてる現代人を見ることはできると思うんや。アルバート・シュヴァイツァーって偉大な人道主義者の医師がおったんやけど、彼がアフリカに行って、伝統的な方法で暮らしとるアフリカ人を見たんや。そしたら、彼は「一番奇妙なのは、彼らにがんがないってことや」って言うたんや。何やて?って感じやろ?
伝統的な方法で暮らしとるアフリカ人の間では、がんは極めて稀やったんや。イギリス人が来たときにな。北極圏に住んでる人々の健康状態を見ても、がんはなかったんや。他のものはあったけど、がんはなかった。アボリジニの人々もそうや。
だから、我々の生活…5万年前に戻ることはでけへんけど、今日の人々を調べることはできるんや。シュヴァイツァーや他のヨーロッパの医師たちがアフリカに行って、伝統的な暮らしをしとる部族を見て、「わっ、これらのアフリカ人に何が起こっとるんや? なんでがんがないんや?」って言うたんは、そういうことやったんや。でも、現代的な食事や生活様式が彼らの社会に入ってきたら、がんは制御不能になってもうたんや。
霊長類の従兄弟についてはどうなん?
メスのチンパンジーで乳がんの症例が記録されたことは一度もないんや。彼らは遺伝子とタンパク質の配列が98%我々と似とるのにな。何が起こっとるんやろうな。
サルもあんまりがんにならへん。彼らは我々が食べとるものを食べてへんからや。忘れんといてな、我々は豚肉パイやダンキンドーナツのゼリーフィルドーナツやピザを食べるように進化してへんのや。我々の祖先はそんなもん食べてへんかったんや。
我々は動物を殺して食べとったんや。言うたように、この地球上を歩き、はい回り、飛び、泳いでたものは全て我々の食事の一部になったんや。街角ごとにドーナツ屋やデリカテッセンがあったわけやないんや。我々はこの期間、霊長類の祖先と同じように進化してきたんや。
動物園で見るチンパンジーやゴリラは、彼らの自然な生息地で暮らしとるかのように自然な食事を与えられとる。南アメリカやアフリカ、どこであれ、彼らの自然な生息地にいるかのように食事を与えられとるんや。チンパンジーの檻にゼリードーナツやピザを毎日投げ込んでへんのや。
実際、ここボストンのフランクリンパーク動物園やサンディエゴ動物園に行ったときに、「なんでこいつらにピザを買ってきてあげへんのや?」って聞いたんや。そしたら「いや、それは動物虐待になりますよ。彼らの体はそんな食事には適してません」って言われたんや。我々もそうなんや。肥満が蔓延しとるし、いろんな慢性疾患があるやろ? なんでや? 我々は今食べとるこんなゴミを食べる必要なんかないんや。
このポッドキャストで多くの人に言うてきたんやけど、我々の食品科学や技術、そして社会の技術は、我々の生物学が追いつけへんくらい速く進化してしまったんや。がんを防ぐ上で運動が果たす役割について、簡単に説明してくれへんか?
運動は血糖値を下げるんや。グルタミンも下げる。がんを駆動する二つの燃料やな。まあ、運動だけでグルタミンを完全に取り除くことはでけへんけどな。亡くなった親友のジョージ・カヒルが、運動がグルタミンの利用可能性を下げることを示す論文をいくつか発表したんや。ちょっとした押し下げ効果はあるんやけど、運動するときは炭水化物をたくさん食べへんし、ミトコンドリアはケトンを燃やしとる。そして、運動からの酸素供給がそれらのミトコンドリアを超健康な状態に保っとるんや。エネルギー効率が最高レベルになるんや。
運動では筋肉も作ってるよな?
そうや、筋肉を作ることもできるし、確実に有酸素運動をしとる。酸素が入ってきて、ケトンを燃やしとるんや。さっき言うたように、ケトンは超燃料やからな。だから体は超健康になるんや。旧石器時代の人々の体は、めちゃくちゃ鍛えられとったんや。肥満なんかなかったし、すごいエネルギーを持っとった。彼らは我々を殺しとるようなもので死んでへんかったんや。怪我や感染症で死んでたんや。
細胞がこの古代のシステムに移行する過程をゆっくりで段階的やって説明したけど、それを聞いとると、がんはゆっくりとした過程で、今の生活習慣や環境要因に基づいて、今まさに体の中で蓄積されとるんやないかって思うたんやけど。つまり、がんは発見される何年も前からゆっくりと始まっとるってことなんか?
それは段階的なプロセスやけど、微小環境からのいくつかの刺激因子の影響を受けることもあるんや。例えば運動不足とかな。我々は旧石器時代の祖先ほど運動してへんのは間違いないわ。加工された炭水化物を大量に摂取しとるし、感情的なストレスもたくさんある。精神的、感情的なストレスが我々の生物学に悪影響を与えとる。睡眠不足もある。多くの人がストレスのせいで…
これら全ての影響力のあるものを一人の人間の中に集めたら、がんのリスクにさらされることになるんや。これら全てがミトコンドリアにダメージを与えて、効率を下げるんや。それに、生きる喜びもな。友達を持つことや友情は、いろんな面でストレスを減らすんや。人々が朝起きて楽しい一日を過ごせるようにする。落ち込んだりするんやなくてな。
これら全てを合わせて、酸化的リン酸化にダメージを与えて、一つのエネルギー形態から発酵エネルギーへの移行のリスクにさらす食事や生活様式に身を置くことになるんや。言うとるのは、それは段階的な移行やってことや。それができるようになるまでには時間がかかるんや。大腸の陰窩の細胞群が一つの段階から次の段階に移行するのにどれくらい時間がかかると思う? その器官の細胞が常にストレスにさらされ続けなあかんのや。
なんでこの人は大腸がんになって、別の人は乳がんになって、また別の人は肺がんになって、誰かは脳がんになるのか、こんなにたくさんの種類のがんがあるのはなぜなのか。何が起こったにしても、そのプロセスは酸化的リン酸化、酸化呼吸の段階的な混乱を引き起こし、発酵への段階的な移行を引き起こしたんや。
脳では、ニューロンはほとんどがんにならへん。でも、ニューロンを支えるグリア細胞は通常、脳のがんの発生源になるんや。異なる細胞を見ると、がんになりやすいものとそうでないものがあるんや。なんでこの人はタバコを吸って肺がんになって、別の人はタバコを吸って膀胱がんになったのか。それはすべて、ある器官の細胞群が酸化的エネルギーの慢性的な、瞬間的やない中断を経験し、その後、この発酵エネルギーが上方制御されたことから始まったんや。
じゃあ、ミトコンドリアの機能障害を引き起こすすべてのものについて考える必要があるってことやな。
その通りや。
この機能障害を引き起こす主な要因のリストを教えてくれへんか?
発がん物質やな。発がん物質にはいろいろあるんや。アスベストとか、環境中のあらゆる種類の化学物質とか。「発がん性の可能性あり」って書いてあるラベルを見たことあるやろ? 発がん性のある物質のリストがあるんや。
多くの人が気づいてへん発がん性のあるものにはどんなのがあるん?
今話題になっとるのはマイクロプラスチックやな。あと…
それって乳がんの原因の一部なんか? いつも乳がんのことを考えると、腕に塗りたくってるものとか気になるんやけど。
一番興味深かったのはタルクパウダーやな。タルクパウダーがどうやって卵巣がんを引き起こすのか。尿生殖器に取り込まれて、卵巣組織の一部に小胞を形成するんや。小胞って何やねんって? 小胞っていうのは、例えばタルク物質が蓄積する場所のことや。それが体の炎症を起こす部分につながるんや。我々の免疫システムがやってきて、何が起こっとるのかを確認する。我々の免疫システムは治癒マシンやからな。普通なら掃除するんやけど、そこにサイトカインや成長因子を投げ込んで、ミトコンドリアへの制御不能なダメージと制御不能な… そして腫瘍が始まるんや。
つまり、タルクパウダーの粒とかが体に入って、体がそれを攻撃しようとして、その過程で炎症を起こして、その小胞の近くの特定の細胞群のミトコンドリアにダメージを与えるってことか。
その通りや。これはいろんなナノ粒子やマイクロプラスチックにも当てはまるんや。今、マイクロプラスチックについて調べとるところやけど、化学的な発がん物質もあるんや。四塩化炭素とか、他にもいろんなものがミトコンドリアに慢性的なダメージを与えて、時間をかけて酸素なしの発酵エネルギーを上方制御させることができるんや。アルセンとかな。
ウレタンとか、ミトコンドリアに慢性的なダメージを与えて、酸素なしの発酵エネルギーを上方制御させるようなものは何でもそうや。
これってほとんど全てのものやないの? 自分の生活をどう送ればええのかわからんくなってきたわ。
そうやな、だからこそ「がん原性のパラドックス」って呼ばれとったんや。でも、それは避けられるんや。だから言うとるんやけど、ミトコンドリアを健康に保つことができれば… 運動して、高度に加工された炭水化物の摂取を減らすことで…
マイクロプラスチックも避けるべきなん?
マイクロプラスチックの問題は、それがどこにでもあることやな。本当に最近になって気づき始めたところで、以前は誰も知らんかったんや。調べてみてな。でも、異なる細胞群に小さな小胞を形成する可能性はあるんや。
でも、ミトコンドリアに慢性的なダメージを与えるのは本当に難しいんや。ミトコンドリアは頑丈な小器官なんや。問題は、我々がそれを健康に保つために何をすべきかを知らずに、慢性的に虐待しとるってことなんや。
化学的な発がん物質にさらされても、これらすべてのものにさらされても、可能な限り体を健康に保っとれば、ミトコンドリアへのダメージを遅らせたり、防いだりすることができるかもしれへんのや。たとえそれらにさらされとってもな。
だから、実際にはあんたの手の中にあるんや。がんのリスクを実際に減らすことができるんや。ミトコンドリアを健康に保つものが何かを知ることでな。激しい運動、水だけの断食… 知っとるか? マウスにカロリー制限をさせとったとき、腫瘍ができにくくなったんや。体があまりにも健康やったからな。
これは何年も前に、乳がんをたくさん発症するマウスを使って、何人かの科学者が示したんや。カロリー制限食にしたら、発生率がぐっと下がったんや。がんは非常に予防可能な病気なんや。非常に予防可能な障害なんや。ただ、我々は食事や生活習慣で、それを引き起こすために可能な限りのことをしとるだけなんや。
多くの大きな機関はがんが遺伝子の問題やと信じとるけど、あんたはそうやないと思うとるよな。
証拠は明白やで。それを信じるかどうかの問題やなくて、データが何を示しとるかの問題なんや。
がんの体細胞変異説によると、核の変異が制御不能な細胞成長につながるんや。これが体細胞変異説や。ミトコンドリアの代謝理論では、細胞内の酸化的リン酸化から発酵代謝への移行が起こるんや。変異はほとんど関係ないんや。
どういう意味なん?
ミトコンドリアが欠陥を持つようになると、活性酸素種(ROS)を排出するんや。これは発がん性があり、変異原性もある。つまり、変異を引き起こすってことや。だから、体細胞変異説で言う腫瘍細胞の核に見られる多くの変異は、ミトコンドリアの機能障害の下流の影響なんや。
つまり、ミトコンドリアが下流の影響を引き起こしとるってことやな。その影響が変異なんや。体細胞変異説によると、その変異が制御不能な細胞成長の原因やと。それが絶対に間違いやって言える理由を教えたるわ。
制御不能に成長しとるがん細胞の中には、変異のないものもあるんや。普通は議論されへんけどな。どういうことかって? これは理論への挑戦や。理論では全てのがんに変異があるって言うとるのに、変異のないがんがあって、それが制御不能に成長しとるんやから、警鐘が鳴らされるべきやろ?
そこで、体細胞変異説を信じとる人たちは「ああ、問題があるな。全ての変異が制御不能な成長を引き起こすわけやないんや。一部だけや」って言うたんや。そして、その一部に名前をつけたんや。「ドライバー変異」やな。
いい言葉やな。変異の中には「パッセンジャー」と呼ばれるものもあって、それらは実際には何もせえへん。でも「ドライバー」は制御不能な細胞成長につながるんや。だから、我々はこれらのドライバー変異に注目すべきやって。
最近の科学文献から新しい証拠が出てきたんや。信じられるか? 患者やなくて、普通の人から正常な組織を採取しとるんや。あんたみたいな普通の人からな。そしたら「なんてこった、食道やいろんな部分にドライバー変異があるやないか」って。でも腫瘍はないんや。これはどういうことなんやろう?
ドライバー変異が制御不能な細胞成長を引き起こすって言うとるのに、制御不能な細胞成長を引き起こしてへんドライバー変異が何千もあるってどういうことなんや? ああ、これはまた別の問題やな。
体細胞変異説に対する最大の壊滅的な情報は、腫瘍細胞から核をきれいに取り出して、別の正常な細胞があって、その正常な細胞から核を取り出して、腫瘍細胞の核をその細胞質に入れたら、制御された成長になるんや。制御不能な成長にはならへん。
でも、正常な細胞があって、腫瘍細胞があって、腫瘍細胞から核を取り出して、正常な核を欠陥のあるミトコンドリアを含む腫瘍細胞質に入れたら、制御不能な細胞成長、腫瘍成長になるんや。これは何度も何度も何度も見られとるんや。
要約すると、腫瘍の核を細胞から取り出して、正常で健康な細胞に入れたら、全て正常になるってことやな。
その通りや。
でも、健康な細胞の核を取って腫瘍細胞に入れたら、同じような制御不能な細胞成長、腫瘍成長が起こるってことやな。
そうや。
つまり、核が原因やないってことやな。
そうや、他の何かが原因なんや。それがミトコンドリアなんや。
そして、変異のないがん細胞もあるし、正常な細胞にもがんにならへんドライバー変異があるって言うたな。これら全てを合わせたら、がんが遺伝子疾患やと考えるのは、もう望みのない思い込みでしかないんや。
生物学、細胞生物学、がんの教科書では、がんは遺伝子疾患やって暗黙の前提になっとるんや。なんでみんなの意見が、あんたが示す証拠にもかかわらず変わらへんのやろう?
これは非常に難しい問題なんや。一つの理論が別の理論に置き換わるとき、それをパラダイムシフトって呼ぶんやけど、科学の歴史上、パラダイムシフトは常に大きな抵抗に遭うてきたんや。
一番はっきりしとるのはコペルニクス革命やな。1800年もの間、初期の天文学者たちは地球が動かずに太陽系の中心にあると考えとったんや。クラウディウス・プトレマイオス、アリストテレス、聖書、みんながそう言うとった。地球は動かず、太陽と月と惑星が全部地球の周りを回っとるって。1800年もやで。
コペルニクスでさえ、この数学的公式で混乱し続けとったんや。太陽を太陽系の中心に置いて、地球を単なる別の惑星として考えたらどうなるやろうって考えるまでな。そしたら突然、すべてが筋が通るようになったんや。
ジョルダーノ・ブルーノっていう神学者は、コペルニクスが正しいって示唆しただけで処刑されたんや。当時のローマ・カトリック教会からものすごい抵抗があったんや。
ルイ・パスツールが、悪い空気やなくて細菌が病気の原因やって言うたときも同じことが起こったんや。ダーウィンとウォレスの進化論が出てきたときもな。特別な創造やなくて、自然選択がこれを説明できるって。
これらは科学の歴史上、大規模なパラダイムの変化やったんや。今日我々が見とるのも同じことなんや。がんの問題の中心は核やなくてミトコンドリアなんや。ミトコンドリアなんや。これはミトコンドリアの代謝疾患なんや。
これを理解したら、数年のうちに死亡率を大幅に下げられることは間違いないんや。
じゃあ、二つの道があるってことやな。ミトコンドリアが細胞の機能障害と最終的には疾患の中心やってことを認識したら、その道を進んだら、今後数年でがんの統計にどんな影響があると思う?
劇的に下がるやろうな。がんを完全になくせるとは言わへんけど、こんなふうに考えてみてな。我々はそれを完全になくせへんかもしれへんけど、一緒に生きることを学んで、抑え込むことはできるんや。
それが二つの燃料なしでは生存できへんってことを知って、その二つの燃料の利用可能性を制限できる食事と生活様式を実践できたら、ミトコンドリアをできる限り健康に保てたら、どうなると思う?
その道を進まへんかったらどうなると思う?
そしたらあんたの言うとる通りになるやろうな。二人に一人ががんになる。あんたの統計が絶対に正しくなるやろうな。
これらの話題について話すとき、よく「ビッグ・ファーマ」とか、インセンティブとかお金の話になるよな。お金の流れを追えば、なんで人々が変化を望まへんのかがわかるって。そういう陰謀論的な考えは正しいと思う? あるいは…ごめん、それが陰謀って言うべきかどうかわからへんけど。
陰謀って言葉は好きやないな。それは馬鹿げとる。事実は何なのか、我々が見とるものは何なのかを見たいんや。
でも、ビッグ・ファーマがこの見方を受け入れることに抵抗があるって感じる? どう思う? これは…つまり、あんたが言うとるんやないけど、これらの業界の人々、病院業界の人々は莫大な金を稼いどるんや。
国立がん研究所では年間70億ドルをがん研究に出しとる。多くの、全部やないけど多くの助成金を遺伝子変異やそういったものの研究に出しとる。そして、がんの体細胞変異説に基づいた非常に高価な薬があるけど、基本的に死亡率は下がってへんのや。
言うたように、我々が話しとる間にも140人ががんで亡くなるんや。年間1,700人やで。どんどん悪化しとる。あんたも言うたように、我々はいつもがん研究のために走っとる。募金しとる。その金はどこに行っとるんや? その金で何をしとるんや? 説明責任がないんや。
そして、あんたが走っとるこれらの団体の科学諮問委員会を見たら、みんながんは遺伝子疾患やって論文を書いとる。今の段階では、この分野がそれを受け入れるのは難しすぎるんや。私が言うとることは、あまりにも衝撃的すぎる。大規模な産業にとってあまりにも破壊的すぎるんや。
彼らは徐々に私の言うことに適応していくやろう。時間の問題やな。なぜなら、我々はこの軌道を続けられへんからや。我々が一部の人々にしとることは不道徳なんや。
BMJオンコロジーに掲載された統計によると、1990年から2019年の間に、早期発症がんの世界的な発生率が約80%増加したって読んだんやけど。早期発症がんってのは基本的に50歳未満の患者のことやな。
これについて考えると、イギリスで育った私にとって、チャリティーマラソンやファンランがあるときはいつも、がん研究にお金が集まるんや。過去数十年間、がん研究に膨大な金額が投資されてきたのに、同じ期間に早期発症がんが80%も増加したって聞くと、この研究はあんまり効果的やないように思えるんやけど。
言うたように、その研究がどこに行っとるのか、どんな研究なのか、何をしとるのかを誰も聞かへんのや。理論が研究を推進する原動力になっとるんや。
でも、がんで苦しんでる人々を生かし続けるためにたくさんの素晴らしいことがなされてきたのも事実やな。がんで死ぬ確率は下がってきとると思うんやけど。
ある程度はな。二つの見方があるんや。無増悪生存期間と全生存期間って言うんやけど、これはがんの臨床の世界で使われとる用語や。食品医薬品局(FDA)を通じて薬が承認される際の指標を表しとるんや。
無増悪生存期間を改善する薬があったら… 無増悪っていうのは、薬が腫瘍に効いてるように見えるってことや。腫瘍は見えるやろ? どんどん大きくなって、より致命的になっていくんや。それがあんまり大きくならんようになったら、「おっ、従来の進行を遅らせとるな」って思うわけや。これを無増悪生存期間って呼ぶんや。
そして全生存期間もあるんや。だから、がんの薬を承認する二つの方法があるんや。無増悪生存期間にどう効くか、全生存期間にどう効くかやな。
でも今は全生存期間を見るのをやめてもうたんや。誰かが文句を言うかもしれへんけど、要するに主に無増悪生存期間を見とるんや。つまり、患者さんにとっては腫瘍が効果的に管理されとるように見えるけど、この薬を使わへんかった場合より数ヶ月長く生きるだけなんや。だからそれが承認されるんや。
全生存期間と比べたらな。全生存期間では、追加で2ヶ月半しか生きられへん。腫瘍はうまく管理されてるように見えたけど、全生存期間はこれだけや。でも腫瘍の成長が見えへんから、「その薬を改良しよう」ってなるんや。
だから、今の新しい薬の多くは無増悪生存期間ではすごくええ仕事をしとるけど、人々をもっと長く生かすって意味では酷い仕事をしとるんや。結局のところ、それが我々が望んでることやろ? 全生存期間を延ばすことやな。
例を挙げるとアバスチンっていう薬があるんやけど、これは非道徳的な薬で、絶対に人に使うべきやないんや。乳がんの女性に大腸穿孔を引き起こしたから禁止されたんやけど、脳腫瘍にはまだ使われとるんや。
腫瘍があるやろ? PETイメージングとかMRIとかCTスキャンで見えるんや。そこにあるのが見えるわな。で、患者さんにアバスチンを投与するんや。これは異常な血管を止めるはずの抗血管新生薬なんや。血管新生が制御不能な成長を引き起こしとると考えとるんやけど、実際は発酵が制御不能な成長を引き起こしとるんやで。
そしたら突然、腫瘍が消えたように見えるんや。見えなくなる。患者さんはめっちゃ興奮するし、医者も「見てください、うまくいってますよ」って言うんや。でも実際何が起こっとるかっていうたら、この薬は腫瘍を脳全体に広げとるだけなんや。まるで脳全体に広がったみたいにな。
患者さんは長く生きられへんのに、無増悪に見えるから興奮するんや。この高価な薬で腫瘍が消えたように見えるけど、実際には患者さんが生き残る可能性をほぼゼロにしとるんや。腫瘍細胞を脳全体に広げてしまうからな。
だから私はこれを非道徳的なもんやって呼んどるんや。でも化学療法とか放射線療法は、他の方法では死んでたかもしれない人を生かし続けることが証明されとるよな?
そうやな、それはできる。でもそれについても考えなあかんのは、私は脳腫瘍、特に膠芽腫をよく扱うんやけど、誰かの脳に放射線を当てたら、微小環境に大量のグルコースとグルタミンを放出するんや。
世界中の膠芽腫の生存曲線を見たら、信じられへんくらい一貫しとるんや。実験のデザインすらできへんくらいや。人々がどれくらい速く死ぬかが、どの病院でもほぼ同じなんや。「何をしとるんや?」って聞いたら、「化学療法をして、手術で腫瘍を取り除いて、テモゾロミドを投与して、ステロイドも与えてる」って。ステロイドは血糖値を上げるんや。「そして放射線治療をしてる」って。放射線治療、放射線治療、放射線治療…みんな死んでしまうんや。
全員が死ぬわけやないけど、5年生存率はめちゃくちゃ低いし、10年生存率はほぼゼロやな。
でも、乳がんとか…今話しとるのは脳がんのことやけどな。もし腫瘍が局在してて、他のところに広がってへんのやったら、放射線治療や手術で実質的に治すことはできるんや。
でも、少しでも広がってたり、何かあったら…また、ドキソルビシンみたいな毒性のある薬を体に入れるのも…「レッドデビル」って呼ばれとるんやけど、おしっこが赤くなって、全部赤くなるんや。これは化学療法なん?
そうや、化学療法や。小さな細胞群を殺すためのもんや。あるいは少し広がったものにも使うかもしれへん。でも髪の毛は抜けるし、体はボロボロになるんや。そして、がんから生き残って…実際、この地球上にはがん生存者が何百万人もおるんやけど、その多くの人が毒を与えられたり、放射線を浴びせられたり、手術で切除されたりしたことの副作用に苦しんどるんや。
彼らは生活全体を変えなあかんことが多いし、しばしばがんが再発したり、心臓血管疾患で亡くなったり、このような中世的なアプローチ…私は中世的なアプローチって呼んどるんやけど…で痛めつけられた二次的な副作用で亡くなったりするんや。冗談やないで、がん患者にしとることは。
代謝療法をすると、まず間違いなく腫瘍を小さくするんや。そしたら外科医が来て、代謝療法のおかげで小さくなって血管も少なくなった腫瘍を見て、より多くの部分を取り除けるんや。そして、この腫瘍が再発するのを防ぐために、また代謝療法に戻るんや。
代謝療法はがんの予防だけやなく、治療にも使えるんや。ほとんどの病院では…人々が「がんを予防するために何かしたい」って言うたら、「腫瘍ができる前に標準治療を受けられますか?」って言うんや。どういう意味やと思う? 大きながん専門クリニックに行って、がんになるかもしれへんってだけで、毒性のあるドキソルビシンや放射線を体に浴びせるのか? これは馬鹿げとるやろ。
でも、がんになったらそれを患者にするんや。でも代謝療法なら、予防にも治療にも使えるんや。治療の場合は、グルタミンをターゲットにするいくつかの薬を追加するだけや。予防の段階ではそれはせえへんけどな。
がんの5年生存率に関する統計を見とったんやけど、1970年代から1990年代、2010年代にかけて、乳がんから前立腺がん、肺がん、白血病、そしていろんな黒色腫まで、生存率が改善しとるように見えるんや。これは行われてきた研究の成果やと思うんやけど、あんたが言うとるのは、今でも治療法が恐ろしいものやってことやな?
そうや。そして生存期間はそんなに長くなってへんのや。劇的に長くなっとるわけやないんや。
ごめんな、これらの統計が正確かどうかはわからへん。AIの情報やからな。でも例えば乳がんの場合、1990年代と2010年代の間で全生存率に5%の差があるだけなんや。
全生存率でな。あんたの全生存期間は2ヶ月半から3ヶ月長くなっとるだけなんや。実際にはその統計を持ってへんのやな。
ないんや。でも、それが証拠や、我々が見とる論文がそう示しとるんや。
じゃあ、これをどうやって予防したらええんや? 私は32歳やけど、がんになるリスクを減らすために、どんな生活をしたらええんやろう。いつも思うのは、知り合いで乳がんやその他のがんになった人たちが、最初はめっちゃ健康そうに見えるってことなんや。
そうやな、最初はな。いつもってわけやないけど、多くの場合、「がんって診断されたけど、自分ではわからへんかった。具合悪くなかったし」って人が来るんや。そして突然治療を受け始めると、生きた屍みたいになるんや。
でも、私が言うとるのは、健康な人々がどうやってがんになるのか、もしこの中心的な…まあ、あんたが言うたように、20代後半から30代、40代前半の若い人たちから、大腸がんや乳がんなどについてのメールをどんどん多く受け取るようになっとるんや。でも、今日の我々の食事や生活状況を見てみてな。私が話しとるそれらのこと、運動不足、ストレスが多い、睡眠が悪い、悪い食べ物、こういったものが全部我々の体の一部に影響を与えとるんや。
じゃあ、それについてどうしたらええん? それについて知って、そしてどうすればええんや?
それは個人の選択やな。私はここで、ピーナッツバターやゼリードーナツを市場から取り除こうとしとるわけやないで。確かに私もそういうのが好きやからな。でも問題は、毎日それを食べへんってことや。毎日食べたら死ぬってわかっとるからな。
だから、時々食事を抜いたり、水だけの断食をしたりするのは、ミトコンドリアを健康に保つためにできることがたくさんあるんや。
それらのことを教えてくれへんか? 私はジムに行っとるし、あんたを見てると結構健康そうやけど。
そうやな、あんたはひどく肥満には見えへんな。
まだやな。
それは大事なことや。なぜなら、あんたはそうなりたくないやろうからな。アメリカにいたらすぐになってしまうかもしれへんけどな。まあ、聞いてな。アメリカだけの問題やないんや。我々は最初にその道を開拓しただけで、今はどこにでも広がり始めとる。中国では今、2億人の肥満の人がおるんやで。
じゃあ、私はケトダイエットをすべきなんか?
こんなことをしたんや。ボストン・カレッジで、私と学生たちがグルコース・ケトン指数計算機を開発したんや。がん患者の血糖値とケトンを個別に調べようとしとったからな。ケトンメーターと血糖値メーターがあって、ケトンと血糖値を別々にモニタリングしとったんや。
フランス東部に住んでたアメリカ人の素敵な女性と一緒に仕事をしたんやけど、彼女は残念ながら脳幹腫瘍で亡くなってしもうた。長く生きられたけど、最終的には今知っとることを知らんかったから…彼女は上の階の隣人と障害者用駐車スペースのことでケンカしてしもうて、血糖値がぐっと上がってしもうたんや。
彼女は階段を駆け上がって血糖値を測ったんや。そして「なんてこった、腫瘍が成長してしまう」って言うたんや。私は「ケトンはどうなの?」って聞いたら、「まだ2.5ミリモルよ」って。それでもかなり高いんや。普通はめっちゃ低いんやけどな。
そこで私と学生たちは「これを別々に測るのは大変やな。一つの数字にしたらどうやろう?」って考えたんや。血液中のグルコースのモル濃度を血液中のケトンのモル濃度で割るんや。そうすると、もっと安定した数字が出るし、がん患者さんが「この値を2.0以下に保てば、腫瘍細胞はあんまり早く成長でけへん」ってわかるようになるんや。
最初は脳腫瘍向けにこれをやったんやけど、今ではあらゆるがんに使われとるんや。そして今では、あんたみたいな健康でいたい人たちにも使われとる。なぜかって言うたら、これは本質的に、あんたが旧石器時代の状態にあるかどうかを定量的に判断するものやからや。
2.0以下やったら…私の友達のドミニク・ダゴスティーノはいつもこの範囲におるんやけど、彼は現代社会に住む旧石器時代の人間みたいなもんや。
旧石器時代の人間って何?
それは旧石器時代の我々の祖先がそうやったってことや。
彼は血液中のグルコースとケトンのバランスが正しいんやな。我々がマンモスやバッファローを狩っとったときのように。
我々が何万年も種として存在してきた間、狩猟採集民やったときのようにな。彼はその状態にあるんや。彼はケトーシス状態なん?
まあ、低いGKI(グルコース・ケトン指数)っていうのは、それだけのケトーシスのレベルにあるってことやな。
そうか、彼は食事で炭水化物をあんまり食べへんのやな。葉野菜をたくさん食べて、肉もたくさん食べて、そういう感じやな。果物は控えめに…グレープフルーツについては、てんかんの分野から学んだんやけど、グレープフルーツはビタミンCをたくさん含んでるのに、グルコースを急上昇させへんんや。これはめっちゃ興味深いな。
つまり、あんたを代謝的に旧石器時代の状態…私はこれを「旧石器時代ゾーン」って呼んどるんやけど…に保つような果物もあるってことやな。我々が進化してきた状態やな。我々の存在の中でがんはなかったんや。
人々がそれを聞いたら、パレオダイエットに飛びつくかもしれへんな。私はパレオダイエットがなんなのかさえ知らへんけど。
パレオダイエットやないんや。炭水化物が少ない食事のことや。
なるほど。地中海式ダイエットみたいなもんか。人々が私に「神様、何を食べたらええんや? これを食べたらええのか、あれを食べたらええのか」って聞いてくるんやけど、普通は糖指数の低い食べ物を食べるんや。糖指数っていうのは、グルコースが放出される速度のことやな。
例えば、バナナは糖指数がめちゃくちゃ高い。バナナを食べたら血糖値がすぐに上がるんや。多くの果物がそうなんやけど、あんたは低くて安定したGKIを保つ食べ物が欲しいんや。
私はもともと脳腫瘍の患者さんのためにその計算機を作ったんやけど、それがすべてのがんに効果的やってことに気づいたんや。がん患者さんを低いグルコース・ケトン指数に入れて、そこまで下げたら、グルタミンをターゲットにする薬を使って、これらの腫瘍を取り除いたり、さらに休眠状態にしたりするんや。
でも今、あんたみたいな若い子たち、20代、30代の子たちが「私のGKIはどうなんやろう?」って考えとるんや。彼らはがんを持ってへんのに、自分たちで旧石器時代のゾーンに入れるかどうかに興奮しとるんや。そうすることで、がんを予防できるからな。
ミトコンドリアが健康やったら、がんにはならへんのや。我々の祖先がほとんどがんにならんかった旧石器時代のゾーンにいたら、あんたはその状態に戻っとるってことやからな。
「これを食べたらあかん、あれを食べたらあかん」って言われたら、あんたのGKIにどんな影響があるんやろう? 上がるんか? じゃあ、それは食べんほうがええな。
あんた、腫瘍のある犬の研究をしたんやろ? その研究について教えてくれへんか。
ある女性が私のところに来たんやけど、これが私が言うとることなんや。生化学の博士号を持ってなくても、一部のことは理解できるんや。この女性は学位を持ってへんかったけど、我々がマウスにしたことを聞いて、自分の犬に同じことをしたんや。
ピットブルで、7歳のときに唇に大きな肥満細胞腫ができたんや。彼女は私のYouTube動画を何度も何度も聞いて、「鶏肉を生で手に入れたんです」って言うてきた。犬はオオカミで、鶏を食べるように進化してきたからな。
彼女は鶏肉を刻んで、カロリーを減らしたんや。犬用の食事計算機を見つけて、犬が摂取しとるカロリーを計算して、カロリーを減らしたんや。犬は体重の5%しか減らへんかったけどな。魚油と生卵を与えて、すべてのカロリーを減らして、この犬にはすべて自然なものを与えたんや。
そしたら突然、写真を見たらわかるんやけど、唇に大きな腫瘍があったのが…獣医さんは「この犬は生き残れへん。化学療法と放射線治療と手術をせなあかん。そしてそれにはたくさんのお金がかかるし、犬は下痢になって…」って言うたんや。彼女はそんなのしたくなかったんや。
だから彼女は「この代謝療法を試してみよう」って言うたんや。彼女はすべての記録と写真を取って、犬に何をどれだけ与えたかすべて記録したんや。だから私はその情報をすべて彼女から得ることができたんや。
私の友人のローレン・ネイションズっていう獣医さんを論文に載せたんや。なぜかって言うたら、「ボストン・カレッジの生物学者が犬のがんをどう管理するかを教えとる」なんて誰も信じへんやろうって思ったからや。獣医さんに入ってもらって、これが正しいことを確認してもらう必要があったんや。彼は写真を見て、我々はすべてを見て、腫瘍は消えたんや。
結局、この犬は15年と12年で心臓病で亡くなったんや。つまり、これが唯一の…人々が「代謝療法はがんを治すんか?」って聞いてくるんやけど、私は「代謝療法はがんの治療法とは考えられへん。がんの効果的で毒性のない管理法や」って言うんや。
でもこの犬の場合は、治療したように見えたな。でも、これが唯一私が治ったって言えるケースや。この犬は結局、老衰で心臓発作で亡くなったんや。
脳腫瘍のパブロ・ケリーっていう人もおったんやけど、彼は残念ながら最近亡くなってしもうた。手術後に大きな脳出血を起こしてな。イングランドのデボン出身やったんやけど…
デボン出身なん? 私もデボン出身やで。
おお、そうなんか! パブロはそこの出身やったんや。彼は最悪の中の最悪の膠芽腫を患っとってな。デボンの新聞にはよく載っとったんや。いつも英国の記事を送ってくれとったわ。
「標準治療を拒否した男」ってな。彼はこの膠芽腫があって、組織を取り除いたんやけど、「手術不可能や」って言われたんや。でも「放射線治療と化学療法をすれば、9ヶ月、せいぜい12ヶ月は生きられるかもしれへん」って。
でもパブロは、こういった医療にはタッチせえへん、もっと全体論的なアプローチをする家族の出身やったんや。そこで2014年に私にメールをくれたんや。「この代謝療法を試してみたい」って。
彼は化学療法と放射線治療を拒否したんや。手術で完全に取り除くことはできへんって言われたしな。私は誰にでも与える情報を彼にも与えたんや。これは今我々が知っとることの多くを知る前のことやったんやけどな。
私は「このかわいそうな奴、また一人や」って思うたんや。彼らは「あんたは死ぬで」って言うて、放射線治療のマスクを無理やりつけようとしたんや。髭も剃らされて…いろいろあったんやけど、彼はピョンと立ち上がって「こんなことはできへん」って言うたんや。
彼はステロイドも放射線治療も化学療法も受けへんかった。代謝療法だけをしたんや。そして彼はイギリスのテレビに出て、彼のパレオダイエット…実際には非常に低炭水化物の食事やけどな…について話したんや。アボカドがあって、魚油があって、いろんなものがあったんや。
2年、3年が経って、彼から電話がかかってきたんや。私は「おいパブロ、もう死んどると思うとったで。まだ生きとるんか。何が起こっとるんや」って。
そしたら彼が言うには、「CTスカンを受けに行ったんです。医者たちはまだ私が生きてることに驚いとるんやけど、この腫瘍がまだあって、成長しとるって。でも今なら切除できるかもしれへんって」。
つまり、彼は3年間代謝療法だけでやってきたんや。グルタミン阻害剤は一切使わへんかったんやけど、それでもすごいことやったな。
そこで彼は私に聞いてきたんや。私には放射線科医の友人がいて、画像を見てもらえるんやけど、2014年に最初に診断されたときの大きさを測って、それからちょっと大きくなってたんや。
そして今、外科医が「切除できそうや」って言うとるんや。最初は手術不可能やったのに、今は切除可能になったんや。そこで切除したんやけど、パブロの回復はめっちゃ良好やったんや。外科医は「全部取れたと思う」って言うたんや。
すごいな。
そうやろ? そしてパブロは自分のグルコース・ケトン指数を我々のケトモニターで測っとったんや。毎日、時には1日に2回か3回、5年分のデータがあったんやで。信じられへんやろ?
とにかく、パブロは治ったと思うたんや。外科医が…突然彼は少し緩んでしもうて、GKIが上がり始めたのが見えたんや。そしたら突然、腫瘍が再び現れ始めた。それで彼は神の恐怖を感じて、もっと厳しい状態に戻ったんや。
そしてまた3年が経って、今度は腫瘍がゆっくりと成長しとる。ゆっくりやで。忘れんといてな、膠芽腫は標準治療ではすぐに人を殺してしまうんや。彼の年齢で2年生き延びられたら、めっちゃええ方やで。
とにかく、今や彼は3年経って、6年生きとるんや。そして彼は「まだ戻ってきとる。もう一回行かなあかん」って。これが最初の切除やった。最初の切除から戻って、また3年経って2回目の切除。
信じられるか? 3回目の切除もあったんや。切除、切除…手術で腫瘍を取り除くことや。でも彼は一度も放射線治療や化学療法、我々が標準治療って呼ぶようなものは受けへんかったんや。
そして今…2週間前に彼と話したんやけど、彼は本当に元気そうやったわ。3回目の切除を終えて、私と私の同僚のデュアー博士と笑い合ってたんや。彼は「想像できます? 以前は手術不可能やった腫瘍に対して、今や3回も手術を受けたんですよ」って。
我々は「うわー、彼らは間違えとったんやな、パブロ」って言うてた。彼らはずっと放射線治療をしようとしてたのに、彼は「いや、これを続けます」って言い続けたんや。
我々は彼と話してて…彼は10年経ったんや。腫瘍は2014年8月に診断されて、彼は2024年8月に亡くなったんや。最後の腫瘍の一部を取ろうとしたときに…彼は手術から出てきて、我々は彼と話して、親指を立てて笑って、めっちゃ話しとったんや。6時間後に脳出血を起こして亡くなったんや。
彼はがんで死んだんやない。手術の合併症で亡くなったんや。長期生存者について話すなら、膠芽腫で2年以上生きることはめったにないんや。彼が10年生きたってことは…
最後の手術をしてへんかったら、この男はまだ生きとったはずや。なぜなら、あんたと私が話しとるのと同じように話しとったからや。これは末期の…私はパブロに「あんたは私より長生きするかもしれへんな」って言うたんや。「我々は皆、ある意味で末期やからな」って。我々は皆、永遠に生きられへんからな。
彼は若い男やった。診断されたとき22歳か23歳やったんや。今や30代になって…33歳か34歳で亡くなったんや。10年経ってな。私は「私の方があんたより先に死ぬかもしれへんで」って言うて、笑い合ってたんや。良い時間を過ごしとったのに、次に知ったのは彼の奥さんからのメールで「パブロが脳死状態です」って。「なんてこった、この可哀想な奴に何が起こったんや」って思うたわ。
がんやないんや。彼がどれだけ長く生きられたか、もっといろんなことができたかもしれへんけど、わからへんな。私が言いたいのは…「ああ、これは一つの事例に過ぎへんな」
聞いてな、もし私が代謝療法でできたことと同じことができる薬があったら、パブロみたいな人をもっと増やせたら、冗談やないで。世界中で大騒ぎになるで。
代謝療法っていうのは、カロリー制限とケトジェニックアプローチの組み合わせのことやな?
そうや。まず第一に、あんたを殺すようなものを避けとるんや。多くの人にとって、放射線治療は殺すことになるんや。全ての人というわけやないけどな。
みんなにデータを見てもらったらええんや。見たらわかるで、どれくらい生きられるかが。彼はみんなが受けるような治療を受けへんかったんや。彼は何をしたんや? 放射線治療も化学療法も受けへんかったんや。そしてグルコース・ケトン指数を2.0のゾーンまで下げて、そこを維持したんや。
いくつかのサプリメントも取ったし、他にもいろいろしたけど、我々が今考えとるようなグルタミンのターゲティングはせえへんかったんや。今では、ある種の寄生虫駆除薬がグルタミンのターゲティングに効果的やってわかってきたんや。
我々は全て無毒な戦略を使ってがんを管理しとるんや。システムに痛めつけられる必要はないんや。何をすべきか、どうすべきかを知っとったらな。問題は、ほとんどの可哀想な腫瘍専門医が、私が今話しとることを一度も聞いたことがないってことなんや。
リスクは、これを聞いとる人か、あるいはこれを聞いとる何万人もの人の中に、今まさにがんと闘っとる人がおるってことやな。初期段階の診断を受けた人もおるやろう。医者と話して、医者は化学療法、放射線療法などを勧めとる。「グルコースは腫瘍とは関係ない。何でも好きなもの食べてええよ」って。
そういう人たちに、あんたは何て言うんや? 診断を受けたばっかりで、医者から「これはかなり深刻や。化学療法を受けることをお勧めします」って言われた人に。あんたは化学療法を受けるなとは言わへんのやろ?
そうや、言わへんな。我々が発見したのは、グルコース・ケトン指数が2.0以下の栄養性ケトーシスの状態にあると、イスタンブールの同僚たちが示したんやけど、化学療法をもっと低い用量で使っても、栄養性ケトーシスの状態では治療効果がさらに強くなるってことなんや。
だから、今ある多くの処置を全部捨てる必要はないんや。ただ、人々にこの新しい状態で既存のツールをより良く使う方法を知ってもらいたいだけなんや。放射線治療も免疫療法も毒性のある薬も捨てる必要はない。ただ、患者さんがこの新しい状態にあるときに、それらをより良く使う方法を知る必要があるんや。データがそれを証明するやろう。
でも誰がそれをするんや? 医者は「それをしたいけど、やったら免許を失うかもしれへん」って言うんや。何が起こっとるんや? 彼らは標準治療を石に刻まれたかのように書いて、変えられへんようにしとるんや。新しい証拠が出てきたら柔軟に対応すべきやのに。
「あんたの証拠を信じへん」って言われるんや。どの数字を信じへんのか? どの科学を信じへんのか? 「読んでへん」って言うんや。あんたが正しいはずがない。世界の99%が一つの方法を言うてるのに、あんたは別のことを言うとる。それは確証バイアスや。数字を見てへんのや。
そして彼らががんになったら「私に何ができる?」って来るんや。そんな感じやけど、はい、変わらなあかんのや。変わるやろう。なぜなら我々はそっちに向かって動いとるからや。人々はこれを知るようになってきとる。そして変化が起こったら、大きな、大きな変化になるやろう。人々は適応せなあかんようになるんや。
トーマス、このポッドキャストでは最後の伝統があってな。前のゲストが次のゲストのために質問を残すんや。誰に向けて残すのかは知らへんのやけどな。あんたに残された質問はこれや:
「人生の終わりを想像してみてください。あなたの一番近しい友人や家族があなたの葬儀に参列しています。彼らが何を言うと想像しますか? あるいは何を言ってほしいですか?」
「彼は世界のがん治療の道筋を変えた」
これや。
ドクター・トーマス・シーフリード、あんたはまさにそれをしとるんやな。そして、それは非常に…そんな使命の深遠さを表す言葉が見つからんわ。
多くの人々ががんと闘っとるからな。まるでがんが、ランダムに襲ってくる不透明な黒い箱のような病気やと思われとる。ルーレットのように人を選んで、突然人生を台無しにするみたいな。
でも、これらの問題の根本原因についてもっと情報があれば、明かりがついて、常に複雑で理解しにくかった病気のより良い解決策を探せるようになるんや。
あんたの研究はほとんど全て慈善寄付で運営されとるんやろ?
そうや。ボストンカレッジ…これはマサチューセッツ州チェスナットヒルにあるイエズス会の大学なんやけど…への寄付と、主に他者への奉仕というイエズス会の哲学に従っとる私立財団からの寄付やな。
誰かが寄付をしたいと思ったら、どこに行けばええんや? あんたのウェブサイトに寄付ボタンがあるって知っとるけど。
主に我々の大学やな。私の大学の生物学のウェブページに寄付ボタンがあるんや。それとトラビス・クリストファーソンの代謝がん療法財団…これは503(c)財団なんやけど…彼は慈善寄付を通じて我々の研究を支援しとるんや。
あんたの使命を支援したい人には、大学のウェブサイトに行って、さっき見た寄付ボタンをクリックすることをお勧めするわ。
その通りや。そしてトラビス・クリストファーソンの財団…代謝がん療法財団って言うんやけど、これは503(c)財団なんや。トラビス・クリストファーソンの…人々が私にメールをくれたら、それらの財団へのリンクを送るんや。私個人では誰からもお金を受け取れへんのや。それだけは言うておきたいな。
人々が「あんたにお金を渡してこれをしてほしい」って言ってくるけど、そうやない。大学を通じて適切なチャンネルで私の研究を支援するために、大学にお金を渡さなあかんのや。
ドクター・トーマス・シーフリード、今日はお時間をいただきありがとうございました。我々が議論したことすべてに、私は大いに刺激を受け、啓発されました。そして、いくつかの非常に簡単で実践的なことを自分の生活に取り入れようと思います。特にあの血液測定器を買って、GKI…グルコース・ケトン指数を測ろうと思います。
よし、聞いてくれてありがとう。あんたのプログラムや他のプログラムのおかげで、人々は効果的な代替案があることを知るようになるんや。そしてシステムが変われば、今のような悲観的な結果にはならんようになるやろう。


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