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われわれは、目に見えへんけど確かに存在する物質に囲まれとるんやで。空気はもちろんやけど、もっと捉えにくい例もあるんや。X線とかラジオ波、赤外線なんかがそうやな。これらは電磁スペクトルの一部やけど、人間の目では感知できへんのや。
そして、2015年くらいからやったと思うけど、めっちゃ微弱な重力波の海にも浸かっとるってことがわかってきたんや。
ほんで、宇宙を見上げたときに、そこにあるもんの中には、肉眼だけやなくて最先端の観測機器でも見えへんもんがあるんちゃうかって考えるのは自然なことやと思うんや。驚くべきは、見えへんもんがあるってことやなくて、歴史的な理由で「見えへん」言うんやなくて「暗黒」って呼んどるけど、その暗黒のもんがどれだけ多いかってことなんや。
この会話で見ていく証拠によると、宇宙の質量エネルギーの95%くらいは、暗黒物質や暗黒エネルギーなんかの暗黒のもんが担っとるんやで。でもな、これらの証拠は全部間接的なもんなんや。暗黒物質と暗黒エネルギーの存在は、周りの環境や宇宙全体に与える重力的な影響からわかるんやけど、誰も直接触ったり、捕まえたり、間近で調べたりしたことはないんや。
つまり、宇宙の理解が進んだ言うても、まだ95%くらいのもんについては暗中模索の状態なんや。
今回の会話のゲストは、この現実の暗黒面をもっとよう理解しようと頑張っとる人や。ほんで、私の同僚であり友人でもあるキャサリン・フリーズさんをお迎えできて本当に嬉しいんや。彼女はテキサス大学オースティン校のワインバーグ理論物理学研究所の所長で、ジェフ・アンド・ゲイル・コウスキー物理学教授やねん。彼女の画期的な研究は、暗黒物質と暗黒エネルギーの正体を突き止めようとしとって、最終的には初期宇宙の検証可能な理解につながるかもしれへんのや。
ほんで、ワールド・サイエンス・フェスティバルに再び来てくれて嬉しいわ。
キャサリン: ありがとう、ブライアン。呼んでくれてうれしいわ。
ブライアン: ほな、さっそく暗黒物質の話に入っていこか。これ、長い歴史があるよな。少なくとも1930年代くらいまでさかのぼるんちゃうか。
キャサリン: そうやな。
ブライアン: 私が知っとる歴史やと、フリッツ・ツヴィッキーみたいな人が1930年代の半ばくらいに観測と計算をして、暗黒物質があるんちゃうかって考え始めたんやと思うんやけど。ツヴィッキーが最初に「ドゥンケル・マテリエ」、つまり暗黒物質っていう考えを出したって聞いとったんやけど、実は1930年に、それより数年前やけど、クヌート・ルンドマルクっていうスウェーデンの科学者がおって、何かが速すぎて動いとるのを説明するために暗黒物質みたいなもんがあるはずやって気づいたらしいんや。
キャサリン: そうなんや。私、スウェーデンの理論物理学研究所の所長してた時に聞いたんやけど、スウェーデンの科学者から教えてもらってん。それからアメリカでも暗黒物質の歴史を研究してる人からも聞いたわ。
ブライアン: へー、そうなんや。私も聞いたことはあったけど、最初に暗黒物質を予言した人やとは知らんかったわ。勉強になったわ。
もっと最近の話でこの分野に重要な貢献をしたのは、ヴェラ・ルービンやな。同僚のケント・フォードと一緒に、この分野を説得力のある定量的なもんにしていったんや。ヴェラ・ルービンとケント・フォードはどんな観測をして、この結論に至ったんやろ?
キャサリン: 1930年代の最初の研究の後、いろいろ議論があったんやけど、本当に決定的やったんは70年代のフォードとルービンの仕事やったんや。彼らは銀河を観測して、全ての銀河に暗黒物質の証拠を見つけたんや。そこで科学者の間で「よっしゃ、これは本物や」っていう合意ができたんやな。
彼らが見たのは、個々の銀河の中で、例えば銀河の中心があって、その周りを回ってるガスや星がどれくらいの速さで動いてるかっていうことや。その速度は、軌道の内側にある質量の量で決まるはずなんや。でも、星の光だけを見てたら、ゆっくり動いてるはずなのに、実際はめっちゃ速く動いてるんや。他の質量があって、それが加速させとるんや。実際、あまりにも速く動きすぎてて、本来なら飛び出してしまうはずなんや。
ブライアン: ええ例えがあるんやけど、これほんまによう表現してるわ。自転車のタイヤに大量の水がかかってて、回転すると水が飛び散るやつや。これは、さっき言うてた銀河みたいなもんで、星が飛び散るはずなのに、そうなってへんのや。
キャサリン: そうそう、ええ例えやな。何かが星を引き留めとるはずやねん。速く動きすぎてるのに。いろんなテストをしても生き残るのは、見えへん何かの物質があるってことだけなんや。
ブライアン: ほんで、銀河を見たとき、この考え方やと銀河のどれくらいが暗黒物質なんやろ?
キャサリン: 暗黒物質の面白いところは、見えへんのに影響はめっちゃ見えるっていうことなんや。例えば、私らの天の川銀河やと、普通の物質の5倍も暗黒物質があるんや。つまり、銀河の質量のほとんどは見える光やなくて、何か暗いもんなんや。これ、ちょっと変な話やな。私らは見えるもんばっかり調べとるけど、それって街灯の下で鍵探すようなもんやで。見える所しか調べられへんけど, 実はもっとようけあるんや。
ブライアン: そうやな。もう一つ変なのは、日常生活の中のもの、私らの体とか椅子とか星や惑星とか、全部原子でできとるやん。原子のことはある程度わかっとるけど、その原子でできた物質全部足しても宇宙の5%にしかならへんのや。暗黒物質は何か変わったもんでできとるんや。光を出さへんだけやなくて、まだ全然わかってへんもんなんや。
暗黒物質の候補についてはこれから話すけど、現実の暗黒面には、光を出したり反射したりするもんを支配する法則とは全然違う洞察や法則があるって直感的に思う?それとも、光を出さへんってことだけが違うだけで、他は同じようなもんやと思う?
キャサリン: ええ質問やな。正直言うて、わからへんのや。自然界の4つの基本的な力はわかっとるけど、暗黒物質が重力を感じるのは明らかやな。質量の定義が重力を感じることやからな。でも問題は、普通の物質との他の相互作用があるかどうかや。電磁相互作用、つまり光を出すのは違うし、強い相互作用、つまり原子核を束ねとるのも違う。弱い相互作用についてはまた後で話すけど。
最悪の場合、暗黒セクターにあって重力でしか話しかけてこないかもしれへん。そしたらどうやって調べたり検出したりするんやろ?だから私は、中性子や陽子みたいな普通の原子でできた物質やなくて、新しい種類の粒子やと思っとんねん。でも、それを探して検出する方法はあるんやで。
ブライアン: できるだけ強力に証明することも大事やな。弾丸銀河団の例はええ例やと思うわ。私にとっては、それを見たときが決定的やったな。私の大学院生時代の最初の論文は暗黒物質の候補についてやったんやけど、1980年代に研究を始めようと思ったら、指導教官が「適当に暗黒物質の候補を考えて、数学的に計算して、何が予測されるか見てみ」って言うのが普通やったんや。
キャサリン: ちょっと覚えとるわ。
ブライアン: でも、弾丸銀河団を見たとき、それが抽象的な数学やなくて現実のもんになったんや。一連の画像があるんやけど、見ていこか。これ、2つの銀河が交差しとるんやけど、見える物質と暗黒物質らしきもんを強調した画像があるんや。説明してくれへん?
キャサリン: うん、2つの銀河団やな。それぞれに何百もの銀河が含まれとる。それらが衝突して、衝突の直後のスナップショットが撮れたんや。めっちゃ美しい画像やで。
ブライアン: 色使いを覚えとるなら、赤いハイライトが衝突の結果できた見える物質やな。考え方としては、これらの銀河団が通り過ぎるとき、より強く相互作用する物質、つまり触ったり感じたりできる普通の物質は、銀河団同士が通り過ぎるときの摩擦みたいなもんで減速するんやけど、さっき言うたように暗黒物質はあんまり相互作用せえへんから、暗黒のもんがあるなら、普通の物質が減速しても進み続けるはずやな。
キャサリン: そう、X線で見えるガスがあって、それはまるで私とあんたがぶつかったみたいに、あんまり進めへんのや。真ん中にとどまっとるんやけど、他の物質の重力の影響を見ると、それが青で強調されとるんやけど、見える物質を超えて進んだ証拠がはっきりあるんや。重力で周りに影響を与えとるからわかるんや。
これら2つを重ねると、衝突を通過する銀河団が見えるんやけど、明らかに2種類の物質があるんや。1つは普通の物質で、ピンクで示されとって、衝突で止まってしまう。でも、もう1つの物質は進み続けて、青で示されとる。これは全然違う2つのもんなんや。2種類の暗黒物質やな。
ブライアン: この青いもんは光を出さへんだけやなくて、他の種類の相互作用もないんやな。進み続けられるってことは。これは2つの違うもんがあるっていう明確な証拠やな。2種類の違う質量があるってことや。
こんな画像があると、暗黒物質の存在に対する自信はどうなる?ニュートンの法則を修正する代わりの案を考えとる人もおったやん。修正ニュートン動力学とか。こんなんでこの現象を説明するのは難しいやろ。今でも暗黒物質の存在に反対する人おるん?
キャサリン: うーん、反対する人はおるけど、これを説得力ある形で説明したのを見たことないわ。MONDみたいなモデルにこだわっとる人でも、大規模なスケールでは暗黒物質が必要やって認めとるわ。銀河スケールではMONDの方がええって言うとるけど、本当に大きなスケールになると、みんな暗黒物質を入れとるんや。他の説明では全然うまくいかへんからな。
ブライアン: なるほどな。せやけど、もう一つ明確にしたいのは、青いのがどうやって検出されとるかってことや。見えへんのに、どうやってそこにあるってわかるんやろって思う人もおるやろ。これが重力レンズ効果っていう考え方につながるんやけど、その技術について説明してくれへん?
キャサリン: ああ、それはアルバート・アインシュタインが1915年に予言したことなんや。基本的に彼が言うたのは、質量があるところやったら光が曲がるってことや。暗黒物質は光を出さへんけど、遠くの明るい物体があったら、暗黒物質がその光を曲げるんや。その曲がり方を調べることで、暗黒物質がどれくらいあるか、どこにあるかがわかるんや。
ブライアン: ええ画像やな。これが実際に見えるもんや。背景にある物体から出た光が、途中で曲げられて、最終的に1つの星が複数の像に見えたり、歪んで見えたりするんや。これは別の例やけど、複数の像ができとるのは、ガラスレンズやなくて、この暗黒のもんの重力の影響で光が曲がってるんや。これで、さっきの例の青い領域に暗黒のもんが実際にあるって確信が持てるんや。
ほんじゃ、暗黒物質の存在がほぼ確実やとして、暗黒物質の候補についてはどうなん?さっき言うたように、陽子と中性子じゃ全部説明するのは難しいよな。単に光を出さへん陽子の集まりやって説明はできへんわけや。そしたら、普通の物質が当てはまらへんのやったら、どうすんの?
キャサリン: そやな、人々はいろんな暗黒物質の候補を試しとるんや。考えられとる質量の範囲は物凄く広くて、銀河にかろうじて留まれるくらい軽いもんから、巨大な物体まであるんや。いろんな候補を試しとるけど、ここに示してる候補の中には、もう否定されたもんもあるんや。系統的にいろんな可能性を調べとるんやけど、理論的に最もよく動機づけられた2つの候補に焦点を当てたいんや。WIMPsとアクシオンやな。
これらが重要なのは、単に暗黒物質の候補として考え出されたんやないからや。他の理由で粒子理論に既にあったもんなんや。他の問題も解決するし、その問題の解決が自動的に新しい暗黒物質の候補を生み出したんや。ただそこにあるだけなんや。これ、めっちゃ重要なことやで。
ブライアン: そうやな、大学院生の時に指導教官から言われたことについては、ちょっと冗談っぽく言い過ぎたかもしれへんな。実際は超対称性から来る粒子を使おうって言われたんや。それがWIMPの典型やと思うんや。WIMPは「Weakly Interacting Massive Particles」の頭文字やな。超対称性の暗黒物質候補に惹かれたことあるん?
キャサリン: うん、超対称性は素粒子物理学の標準模型にある問題をいくつか解決するんや。理論的な根拠はあるけど、本当かどうかはまだわからへん。でも、知っとる粒子全てに対応するパートナーがあるって考えるんや。粒子の数が2倍になるけど、ほとんどは重くて、残るのがWIMPの完璧な候補になるんや。
だから、うん、それはめっちゃ強力な動機やったんや。超対称性粒子の中で最も軽くて安定なもんがどれくらい残っとるはずか計算すると、ビッグバン以来ずっと残っとるはずなんや。これがめっちゃ驚くべきことなんや。
自然界の4つの力について話しとったけど、弱い力に戻るって言うたやろ。これがWIMPsが感じる力なんや。初期宇宙でどんな種類の粒子がどれくらいあるか計算できるんや。熱い熱浴の中にあって、宇宙が冷えていくと、WIMPsとその反物質がたくさんあって、その対消滅過程を見るんや。最終的に宇宙が膨張して対消滅が止まると、「じゃあ、弱い力で対消滅が起こったら、今日どれくらい残ってるやろ?」って聞くんや。その答えが、暗黒物質の問題を解決するのにぴったりなんや。
理論的によく動機づけられた粒子があって、それが自動的に暗黒物質の問題を解決するんや。これを「WIMP miracle」って呼ぶ人もおるけど、そこまで言うのはちょっと大げさかもしれへんな。
ブライアン: 確かに。私が大学院生やった頃や、その後何年もの間、暗黒物質はこういう弱い相互作用をする重い粒子、つまり超対称性粒子の一つに違いないって考えが主流やったよな。でも、大型ハドロン衝突型加速器とか、いろんな暗黒物質検出器で直接探しても、何が見つかったん?
キャサリン: うーん、あんまりうまくいってへんな。「作る」「振る」「壊す」の3つの方法で探せるって言うとるんやけど、LHCでは陽子を衝突させて作ろうとしたけど、まだ何も見つかってへんのや。frustrating やな。
他にも、私もその論文を書いた一人やけど、直接検出実験を始めたんや。暗黒物質の粒子がたくさん飛び回っとるなら、原子核にぶつかって、そこにエネルギーを落とすはずやろ。でも、競合するシグナルを避けるために地下深くに行かなあかんのや。そういう検出器が世界中で作られとるんや。ヨーロッパ、アジア、アメリカ、カナダ、南極までな。何が見つかったんやろ?
ブライアン: イタリアのDAMA実験が何か見つけたって言い続けとるんやないの?
キャサリン: そうや、DAMAだけが継続的に何か見つけたって主張しとるんや。でも、データを公開せえへんし、誰にも共有せえへんのがおかしいんや。でも一方で、彼らが見とるもんに対する説明が誰にもできへんのも事実や。だから、まだ可能性は残っとるんかもしれへん。結果として、今は同じ材料で作られた4つの他の実験がようやく始まったところや。これが唯一の確認方法やからな。
ブライアン: データを取るのに何年もかかるんやろ?
キャサリン: そうや、あと数年、5年くらいかかるやろな。
ブライアン: でも、それでも他の検出器で検出できへんっていう問題は残るよな。なんで他の実験では何も見えへんのか、それを説明せなあかんのやないの?
キャサリン: うん、それはめっちゃ興味深いパズルやな。
ブライアン: この自然な候補がまだ確立されてへんのは frustrating やな。もしかしたらこれからわかるかもしれへんけど、まだわからへんのやな。アクシオンっていう別の候補について話してくれたけど、それはどうなん?
キャサリン: アクシオンもええアイデアで、理論的な動機もあるんや。強い相互作用の理論、つまり原子核を束ねとる力の理論に深刻な問題があって、その問題を解決する方法を見つけたら、なんと暗黒物質の候補が自動的に出てきたんや。これらをアクシオン的な粒子って呼んどるんや。実験的な探索は、何を探すかによってめっちゃ幅広いんや。
ブライアン: これから近い将来のことを考えると、これは本当に重要な方向性やと思うわ。暗黒物質が正しい解決策やっていう考えをあきらめるには何が必要なん?今後数年で何かが起こったら、その考えを揺るがすようなことってあるん?
キャサリン: この質問には2つの答え方があるんや。1つは、粒子暗黒物質っていう考えをあきらめるかどうかや。その場合、今の時点で原始ブラックホールをめっちゃ真剣に考えるやろな。それは別の方向性やな。他の候補もめっち�面白いんや。
でも、もっと大きな質問は、暗黒物質っていう概念自体をあきらめるかどうかや。これまで見てきたいろんな証拠を説明するのに、暗黒物質以外の方法があるかってことや。そして、私の答えは「ノー」や。他に方法が見つからへんのや。
ブライアン: これまで話してきたことに関連して、めっちゃ面白い研究をしとるよな。暗黒星っていうアイデアやけど。
キャサリン: ああ、私の赤ちゃんみたいなもんや。
ブライアン: ほな、暗黒星って何なん?実際の観測データもあるんやないの?
キャサリン: うん、これについてはわくわくしとるんや。暗黒星っていうのは、最初にできた星のことなんや。ビッグバンから2億年後くらいに形成されたはずなんやけど、ちなみに宇宙の年齢は140億年くらいやから、めっちゃ早い時期やな。最初の光、最初の天体やけど、普通の星とは全然違うかもしれへんのや。
核融合ではなく、暗黒物質によってパワーを得とる可能性があるんや。ただし、重要なのは、99.99%は水素とヘリウムでできとるってことや。暗黒物質は全質量のほんのわずかな部分やねんけど、これらの初期の天体の中にはめっちゃたくさんあって、星のエネルギー源になれるんや。もやもやした雲みたいなもんで、その中に暗黒物質が見つかるんや。
ブライアン: ちょっとしたアニメーションがあるんやけど、これを見るとどんな感じかわかるかもしれへんな。これ、何が見えとるん?
キャサリン: はい、暗黒星の中に入っていくところやな。中心には暗黒物質の濃度が高いところがあって、暗黒物質の粒子同士が対消滅しとるんや。対消滅して何になるかっていうと、それが星の中に閉じ込められるんや。水素と相互作用して逃げられへんのや。つまり、暗黒物質から直接熱源が星の中に入れられとるってことや。めっちゃ変な星やで。半径は太陽と地球の間の距離の10倍くらいあるんや。
ブライアン: 9億3千万マイルくらいやな、わー。
キャサリン: そうそう。
ブライアン: ほんで、しばらくするとこの暗黒物質の対消滅が枯渇するんやろ?そしたら、こんな早い時期にできた暗黒星の運命はどうなるん?何が起こるん?
キャサリン: これがクールなところなんやけど、最初は太陽くらいの質量で小さく始まるんやけど、冷たいから質量をどんどん集めていって、どんどん大きくなるんや。太陽の百万倍くらいの質量になることもあるんやけど、暗黒物質のエネルギー源がなくなったら、ドーンって崩壊してブラックホールになるんや。これがめっちゃええことなんや。だって、巨大ブラックホールの問題があるやろ?太陽の10億倍くらいの質量を持つ巨大ブラックホールをどう説明するかっていう問題や。ここで私らは、ブラックホールを作っとるんや。
ブライアン: ほんなら、これが暗黒星の証拠になるかもしれへんってことやな。
キャサリン: そうそう。これは太陽の百万倍くらいの質量を持つ超巨大ブラックホールを作るのに、より良い方法の一つかもしれへんのや。それが合体して太陽の10億倍の質量になるんや。これを説明するのはめっちゃ難しいんや。ほとんどの銀河の中心に巨大なブラックホールがあるんや。全ての銀河にあるんや。どこからこんな巨大な質量のブラックホールが来たんか説明せなあかんのやけど。
ブライアン: 観測結果があるんちゃうんか?それはちょっとクールやな。あんたも私も、普段は理論的なことばっかりやっとって、実際のデータを指し示せることってあんまりないからな。ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の画像やと思うんやけど、これで何が見えとるん?説明してくれへん?
キャサリン: 最初の論文を2007年に書いて、2010年にジョン・マザーとジョン・ガードナーから連絡があったんや。ジョン・マザーはノーベル賞受賞者で、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を始めた人やねん。彼らが「それ見えるかもしれへんで。見えたらどんな感じになるか教えて」って言うてきたんや。そこで予測を立てたんや。
ジェームズ・ウェッブが稼働し始めたとき、私らは「候補見つかるかな」ってずっと待っとったんや。ジェームズ・ウェッブは、時間をさかのぼってどれだけ遠くまで見えるかっていう点でユニークなんや。だって、その頃の光は赤外線まで引き伸ばされとるからな。今までこんな遠くまで見えたことないんや。そしたら、ほんまに候補が見つかったんや。これがその一つやな。
ブライアン: それ、何やと思う?測定結果のどういうところから、これが候補やと思ったん?
キャサリン: 特にスペクトル、つまり異なる周波数でどれくらいの光が出てるかを見たんや。1年前の時点で、初期宇宙からのスペクトルがあるのは5つの天体だけやった。それらを見て、3つが完璧な候補やってわかったんや。私らが予測しとったスペクトルがどんな感じになるはずかっていうのと一致しとったからな。
でも、この時点ではまだわからへんのや。だって、一つの暗黒星は初期の銀河全体と同じくらい明るいからな。スペクトルの質がまだ良くないから、今の段階では判断できへんのや。水素とヘリウムしか見えへんかったら暗黒星やけど、炭素や窒素など、後の世代の星からできるものが見えたら銀河ってことになる。
もっと良いスペクトルが必要なんやけど、それは将来的に得られるはずや。さっき話した重力レンズ効果を使うと、遠くの天体の前に質量があって、その天体が拡大されて見えるんや。そしたら、もっと良いスペクトルが取れて、「あ、これや!特定のヘリウムの線が見える!」ってなる。それが決定的な証拠になるんや。そしたら、暗黒星を見つけたってことになるんや。
ブライアン: 今の時点での確信度はどれくらい?まだ暫定的なもん?それとも…
キャサリン: ブライアン、私はいつも「これやと思う」とか「これやと信じてる」とか言うタイプやないんや。いつも慎重なんよ。暗黒星かもしれへんし、初期の銀河かもしれへん。時間が経てばわかるやろ。ただ待つしかないんや。
ブライアン: 私も実際のデータを目の前で見んと信じられへんタイプやからな。
キャサリン: そうやな、それが理にかなった進め方やと思うわ。
ブライアン: この話題について考えるとき、ちょっと拡張したビッグバンみたいなもんについても話しとったよな。暗黒セクターがあるような。暗黒ビッグバンって言うてたやん。
キャサリン: うん。
ブライアン: それについて教えてくれへん?実はここに、普通のビッグバンと暗黒ビッグバンのタイムラインを示したちょっとしたグラフィックがあるんやけど。これをどう解釈したらええん?
キャサリン: 普通のビッグバンは、インフレーション期間の後に起こるんや。インフレーションの真空エネルギーが、暗黒物質を含むすべての物質に変換されるんや。これが標準的なビッグバンの描像やな。
でも、私らは「ちょっと待てよ、暗黒物質も同じタイミングで作られるってどうやって分かるんや?」って考えたんや。そこで、インフレーションみたいな2回目の遷移があって、暗黒真空エネルギーが暗黒物質に変わるっていう仮説を立ててみたんや。そして、今日見えとる宇宙を説明しながら、この2回目のビッグバン、つまり暗黒ビッグバンをどれだけ後ろに押せるかを調べてみたんや。
ブライアン: ほんで、何がわかったん?
キャサリン: 答えは、人間のスケールで言うと約1ヶ月くらいなんや。人間の感覚では短く聞こえるかもしれへんけど…
ブライアン: 宇宙論的にはめっちゃ長いよな。
キャサリン: そうそう、初期宇宙ではめっちゃ長い時間なんや。
ブライアン: これには観測できる結果があるんちゃう?何か研究しとるん?
キャサリン: うん、特に泡の衝突による遷移を見とるんや。高エネルギーの真空に閉じ込められとって、それが遷移するんや。沸騰する水みたいなもんやな。真の真空の泡が現れて、その泡が衝突すると重力波が発生するんや。これ、今めっちゃ注目されとる分野なんや。
特に、NANOGravっていう装置があって、重力波を観測しとるんや。これがちょうどええ説明になるかもしれへんのや。従来の説明やと、超巨大ブラックホールの合体やって言われとるんやけど、問題はブラックホールを合体させるのが難しいってことなんや。「最後の1パーセク問題」って呼ばれとるんやけど。でも、私らのアイデアやとそんな問題はないんや。この泡の衝突が重力波を作り出しとるっていう推測なんや。
ブライアン: 80年代と今を比べたら、状況はどうなん?暗黒物質のアイデアはめっちゃ長い間あるわけやけど、理解が劇的に進んだと思う?それとも、ちょっと足踏みしとる感じ?
キャサリン: そんな言い方せんといてな。frustrating やったんや。80年代に私や他の誰かに聞いたら、「次の10年で見つかるやろ」って思っとったんやで。それに、検出の兆しもあったんや。銀河中心の過剰なガンマ線とか、いろんな信号の兆候があってな。今でもその兆候の上に座っとるような感じなんや。それは新しいことやけど…めっちゃフラストレーションがたまるんや。
ブライアン: でも、これまで見てきたことから、やっぱりこのアプローチが正しいって楽観的に思っとるん?そして、もしかしたら妥当な期間内に何かを検出できるかもしれへんって?
キャサリン: 暗黒物質の探索を重力波や宇宙マイクロ波背景放射の実験とも結びつけるのが好きなんや。宇宙マイクロ波背景放射っていうのはビッグバンの名残の光からわかる宇宙の様子やねんけど、そこにも探せる兆候があるんや。これらすべてを結びつけるのがええ方法やと思うんや。うまくいけば、私らの短くなりつつある人生の間にできるかもしれへんな。
ブライアン: ありがとう。暗黒の部分を明るく照らしてくれて。


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